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世の中は確かに変わりつつある






「俺ぇ、交流会ってよくわかんないんだけどぉ」
「去年一人だけ不参加だったのって、テメェか」
「はぁい、部屋でゴロゴロしてましたぁ」

そしたら篁に睨まれた。う、嘘は言ってません!
だけど確かかなり騒がしかったのを記憶している。遠くにある競技場から声援やら音楽やら聞こえてくるくらいだから。

「明後日聖城に視察に行くんだけど、」
「行きたい!……ハッ」

真司総受け見たさに思わず叫んでしまった。

「知り合いでもいるの?」
「いるよぉ」
「「え!」」

亜希斗と夏輝の声がハモった。

「前ぇ、亜希斗に説明したでしょぉ?真司って子ぉ」
「え、はい…」
「真司が行ってるのがぁ、聖城学園なんだぁ」

亜希斗が何か思案して口を開いた。

「例の、王道…?」
「あ!覚えてたんだぁ。そうだよぉ!真司はぁ、王道君なのぉ」
「なぁなぁ元、『王道』って何だ?」

楽しそうに話す元に、夏輝が疑問を口にした。

「夏輝みたいな子のことぉ」
「?、ふーん?」

そりゃそうだ。今ので解られても吃驚するさ。

「まぁ、会ってからのお楽しみぃ」

ああ、楽しみすぎると笑みを深めたら、何故かそれを見た夏輝と篁が顔を赤くした。不思議だ。


+++++++++++


「で、話は戻るけど」

固まった篁に訝しげな目を向けた院内が話を戻す。

「菅原、視察について来るかい?」
「!いいのっ!?」

おっと思わず素が出てしまった。

「いいよ。但し条件付きだけどね」
「条件?」
「うん。まぁまた後で伝えるよ」

それ以前に副会長の一存で決めていいのかオイ。
そう思ったのが伝わったのか。

「いいんだよ。だって俺だし」

さいですか。院内様に逆らえる人はいないということですね。例え会長だとしても。
でも、その条件が何ともまぁ愉快。いや、愉快じゃないけど。
それが俺に伝えられたのは、みんなが(院内の圧力で)退室した2人っきりの部屋でだった。

「単刀直入に言おうか」

何だ。どんな試練を与えられるのかと固唾を飲んで聞いていたら、次に院内が発した台詞に、俺は言葉を失った。

「抱かせろ」



………


………………


「…はい?」
「はいだな、はいと言ったな。まぁ他にもまだあるが」
「え、ちょちょちょ!ちょっと待とうよ院内さん!」

院内の言葉がよく理解出来ん。
何で急に"抱く"とかって話しになってんの!?

「それが素か」

しかも目聡いーッ!!

「そっちの方がいいね。ふふ、好きになっちゃいそう」
「、っ!」

せっかく対面に座っていた筈なのに、わざわざ院内が移動して隣に座ってしまった。
上下したソファに俺の肩までビクリと上下した。

「ふふ、固まっちゃって可愛いね。親衛隊の人数が、生徒会並みなのも頷けるね。ふふふ」

院内の細く長い指が俺の頬を撫でる。ヒイッ!鳥肌立った!

「何で君みたいな子を今まで知らなかったのかな。損だったなぁ。ねぇ、それで俺の条件は呑むの?」
「うっ…」

萌えを取るか自分の身体を取るか。
普通なら自分の身体を優先させるだろうが、別にセックスのひとつやふたつ、今更だから何とも思わない。
ただ、俺がここまでする理由は、俺を抱きたいと言っているのが院内だからなのだ。
真司のため、萌えのため、と言い聞かせたら、院内のねちこい熱視線に堪えられる。気がした。

⊂(^ω^*)(#^ω^)⊃

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