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世の中は確かに変わりつつある





トゥーラの鳴き声がして目を覚ます。
裸の上半身に温もりを感じて下を見ると、そこにはスヤスヤと眠る一司の姿があった。
その姿は、髪の毛を除けば四年前とそんなに変わらないあどけなさを出していた。つっても中1と高1の差はかなりあるけど。
そういえば初めて出会った中1の時は、確かに一司の方が筋肉質だったが身長やぱっと見の体格は同じぐらいだったはずだ。
それなのにこんな成長しちゃって…グスン。
俺は昨日この男食っちゃったんだよね。いいね、下克上。下克上って程じゃないけど。
あ、でもそういえば一回だけ一司を抱いたことあったっけ。
曖昧の記憶の中、朝の6時を指しているデジタル時計を横目で見て、一司を起こさないようにベッドから抜け出した。
上半身裸は寒いから黒いタンクトップを着て、エプロンを身に纏った。
どうでもいいけど身に纏うってエロいよね。ほんとどうでもいいけど。

「うーん」

冷蔵庫を漁る。露出した肩から下の腕に冷気がビシバシ当たってむっちゃ寒い。
ま、ご飯と味噌汁とオムレツとか庶民飯でいっかと水で研いだお米を炊飯器にセットしてシャワーを浴びに備え付けの浴場に行った。


+++++++++++


「ん…」

ふ、と意識が浮上して目を覚ます。しかしここがどこだかわからなかった。
視界に入ったデジタル時計は視界がぼやけてあまり綺麗には見えない。その奧にはみっつの画面が並んだ、元ご自慢のパソコンが置いてあって、ああ、元の部屋なのだなと感じる。
そういえば元が前住んでいた家の、元の部屋も確かこんな感じの間取り…、と一瞬また目を閉じそうになるのを堪えて上半身を起こした。

「っ!?」

はずが、腰に電気の通ったような痛みに、ベッドに逆戻りした。

「あんのっ、バカッ」

腰は痛いし、普通は自分でも触らない部分が酷く痛い。体のだるさもハンパない。
たくっ!何回ヤったんだよっ!
当然自分の体に痛み以外の情事の残骸はない。痛いだけで後ろは切れていないだろう。その優しさに胸がギュゥ、と締め付けられる。愛しい。
ネコになったのはこれが二度目だがどちらとも元だ。これからも元以外でネコになることはないだろう。

「………元?」

元がいないことに気がつく。
だが、少し開いた扉の隙間から細い光が差し込んでいるのから、朝食を作っているんだろうと気付く。
重い体を無理矢理起こしてハッとした。
何も服着てねぇ!!すっぽんぽんだよ!フル●ンだよ!
何故か急に顔に熱が集まってくる。すっぽんぽんなんて慣れたことなはずなのに。
取り敢えず服!と探してみるがどこにもない。脱ぎ散らかした服すら見当たらない。
仕方ない、と勝手にタンスを漁らせてもらおうと、体に鞭打って床に足着けて立ち上がった瞬間。
−ガチャ−

「おー、男らしいねぇ」
「ッッッ!!」

元が入ってきた。何というタイミング。
昨日は自分が攻めていたというのにムチャクチャ恥ずかしくて布団を被ろうとした瞬間、腕を取られてそれは叶わなかった。

(#^ω^)⊃

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