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中編小説





トボトボと会社の廊下を歩く。気を抜けば視界に俺と五月女のホモポスターがチラつく。

「さすがにキスマーク消えたんだな」

隣を歩く五月女をギロリと睨み付ける。俺渾身の睨みなのに動じない五月女まじなんなの。

「お前が目立つところにキスマ付けるから大学言ったら騒がれたんだけど」

「変な虫が寄り付かないなら好都合だ」

「はぁ?」

俺、なんか五月女と話が合う気がしないんですけど。

「この後暇か?」

暇だけど、と言ったら笑われました。暇のどこが悪い!?




++++++++++




「で?」

最近「で?」って言い過ぎな気がする。いや、気のせいじゃないね。

「飯だが?」

「いやいや、五月女と飯食いに来た意味がわからないんだけど」

目の前にはいかにも高いですと言わんばかりの海鮮料理が並ぶ。やばい、涎が…。

「海鮮料理は好きだよな?」

「…好きだけど…何で知ってるの」

「何で知ってるかって、齋社長に訊いたからな」

「は!?」

「9月6日生まれ、A型、好きな料理は海鮮料理で特に光り物が好き、スポーツは出来るけど観戦が趣味で最近はアメフトに興味がある」

由美子はなんつー個人情報をベラベラと!

「電話番号とメールアドレスは聞き出せなかったがな」

「…何でそこまで…」

目の前の男がストーカーに見えて来ました由美子さん。

「椎葉のことが、気になっていたから」

真剣な顔が余計に怖い、とか本人には言えません。




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(´ω`*)(#´ω`)

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