中編小説 おまけ 何ていい陽気だろうか。 「それ、普通僕に相談する?」 じろり、と睨みつけられて思わずたじろぐ。 「えー、だって俺が性的な相談出来るの美沙緒ちゃんだけなんだもん…」 「尚がそんなデリカシーない奴だとは思わなかった」 実は会長と無事に(?)付き合い始めて2週間とちょっと経ったわけなのですが、何ともまぁ健全なお付き合いをさせていただいているわけです。 「それで、会長とセックスするにはどうすればいいか、と」 「うん、まぁ、そう」 「ネコだった僕に訊いてどうするの。寧ろタチだった尚の方がタチが欲情するネコの仕草とかわかってるでしょ」 美沙緒ちゃんは相変わらずストレートです。 「いや、美沙緒ちゃんそんなに迫ってこなかったでしょ。俺そんなにチワワ抱いてないよ?」 「チャラ男のくせに」 「チャラ男関係ある!?」 おっと脱線。 「上目遣いで『優しくしてね』とか言えば下半身に脳みそのある会長ならイチコロでしょ」 「美沙緒ちゃんって会長のこと嫌いだよねぇ」 「セフレ盗られたからね」 「わーい」 何の「わーい」かは自分でもわからないけどとりあえず俺の目は虚ろ。 「でもでもぉ、俺チワワに上目遣いで誘われた時ぜんっぜんそそられなかったんですけどぉ」 今でも忘れない「尚様抱いて下さい」の上目遣い。いやー、あれは鳥肌ものだった。 「好きの度合いが違うでしょ。いや、まぁあの会長に上目遣いされたらそりゃそれで気持ち悪いけど」 「……………うぇ」 「想像力が豊かで悲しいね」 まぁ、結論として、セックスは当分いいかな、なんちって。 end (´ω`*) |