SS
その差、10cm。(レイ→ユリ)
「う〜ん・・・あ、青年!!」
「何だ?おっさん」
「ちょっとあれ、取ってくれない?」
「ああ・・・」
棚の上の本をひょい、と片手でとる。
「ほらよ」
「ありがと〜、たすかったわ・・・。」
「おっさん、とどかなかったのか・・・!?」
「ぎく!・・・ひ、酷いわね〜青年。10cm差って結構あるのよ?」
そう言って、手でだいたい10cmを作る。
「こんなにあるんだから!」
「おっさん背中猫背なんじゃねえか?伸ばせばいいんじゃねーの?」
「猫背はクセよ〜。」
「流石おっさん、だな」
「あ、ひどい!」
「いいじゃねーか、ちっこい方が可愛いし」
「ははは・・・・は?」
「だから、ちっこい方が可愛いって。」
「ちょ、おっさんをからかわないでって――」
ぎゅう。
「ちょ、せ、青年!??」
「抱きしめやすい体型。」
「な、え、わぁ、」
「しばらくこうさせてくれよ・・・」
「・・・・・?・・・やれやれ。」
なんて言って青年、そのまま寝ちゃったんだからねえ。
あらあら、と一言呟いて、おっさんも一緒に寝たけどね―――――――――。
END
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