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sweet darling


彼氏である丸井ブン太は甘い物好き。

たまにこれでもか!というくらい甘いものを食べていたりする。

なにかの病気(生活習慣病とか糖尿病なんか?)になりやしないか、と心配したりする。


「明良ー甘いもん食いてぇー」


自分で作ればいいのに私に作るように催促してくるのはどうなんだろう?

お菓子作りは俄然、ブン太の方がうまいのに理解不能だ。


『自分で作れば?私が作ると甘さ控えめなんでしょ?』

「砂糖か生クリームをプラスすっから平気だぜぃ?」

『それなら自分で作りなさい!』

「えー!?」


しばらくの間、だだをこねていた。

自分で作るのが面倒なのではなく、私の作るお菓子が食べたいんだとか。


『私の料理に腕を知ってるくせにそんなこと言うの?』

「だぁって〜一生懸命な姿見てると可愛くてよ〜」


殺し文句だ。

そんなこと言われると後に引けないじゃない!と、内心で呟いた。


『仕方ないな…なにがいいの?時間かかるの嫌だからね?』

「じゃあ、プリン!」


私は注文を受けて、台所に向かった。

プリンに必要な材料を揃えてから作ることにした。

プリンを作るのはわりと簡単でそう時間をかけずに作ることが出来た。

冷やして固めたプリンを取り出し、生クリームをホイップした。


「プリンてさー?」


そう言った彼を横目に見て目を見開いた。

まだ完成していないのに待ちきれなかったのかプリンに食いついていた。


『ちょ!まだだってば!』


ブン太の持つプリンを奪い取って、ホイップした生クリームが入る絞り袋を絞っり、ささっと形をつくった。

すると私の唇を人差し指で優しくつつき、悪戯な笑みを浮かべて言った。


「プリンて明良の唇に似てるよなー」


その意味を悟った私はブン太の口の中に生クリームの絞り袋の先を突っ込んで絞った。

言うまでもなく、大量に生クリームが口の中に入る。


「ひでぇ!」

『変なこと言わないで!』

「胸の柔らかさに似てるって言った方がよかったか?」

『っ、ブン太ぁ!』

「こえ〜」


ブン太は自分の分のプリンを持って逃げていった。

そんな発言に頬を赤く染めてしまった自分はなんて甘いんだろう。


「弁明しとくけどよ?それだけ、俺は明良がすきってことだかんなー」

『……』

「珍しく甘さ丁度良いな?手元狂わせたのか?」


あぁ、私ってかなりブン太に甘い気がする…

だってたまには喜んだ顔みたいのよ。

つまり、





sweet darling
完全に彼色に染まってるってこと





** END **

#2008.2.12

亜咲へ




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