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優しい朝


愛しい人の声で目覚める幸せ。

みんなはわかるだろうか?


「……、明良?」

『んー、』

「おはようさん。」

『…はよ。』


まだ寝ぼけている私の髪をひと撫でして頬にキスを落とす彼。

布団から出てる顔―いや、頬で感じる空気が思っていたより冷たくて寒さゆえに身を震わせた。


『寒い、』

「こら起きんしゃい!」


布団から出たくなくて布団を下から引っ張り上げて深く被りなおした。

すると雅治が呆れながら怒った。


『だって寒いんだもん。布団から出たくない。』

「それで起きんかったんか。朝飯、代わりに作ったんよ?」

『ごめん、』


彼の言葉で私が寝過ごしたことを理解した。

確かに時計を見れば8時半を指していた。


「寒いんなら寝てていいぜよ?一人で飯食うから。」

『や!起きます!起きます!』

「はは、無理しなさんな。明良が寒いの苦手なんは知っとう。」


起きあがろうとしたら肩を軽く押され、私はベッドに再び戻った。


『だって、雅治のご飯食べたい。』

「別に後でレンジでチンすればいいじゃろに。」

『暖かいうちに食べたいの!』

「ホントに電子レンジて便利やのう、」


そう電子レンジに感謝しながら雅治は私のベッドに入り込んできた。

布団の外にいた雅治の冷えた服が布団の暖かさを奪っていった。


『冷たい!』

「まぁ、そう文句言わんで?」

『てかご飯!なんで布団に入ってくるのよ?』


布団の中に入ってきた雅治を押しやるけど抱きしめられておしまい。

堅いこと言うな。

そう雅治に言われ、大人しく彼に抱かれてみた。


「電子レンジっつうのはありがたいのう、」

『わかったから!』

「料理が暖かかったときまで時間を戻せるんじゃから。」


彼がそう言ったことでそれほどまでに電子レンジに感謝する理由を理解した。





優しい朝
こんなのんびりした休日も有りじゃなか?





** END **
#2007.12.28

相互
亜咲へ



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