[携帯モード] [URL送信]
法に逆らって


まさか、こんなことってあるだろうか?


『…んっ!』

「はは、可愛いヤツやのう。」


目の前で体に熱を帯びている女は明良という。

俺の教え子、生徒の一人だ。


ことの始まりはほんの数十分前――


「こんな時期に雷とは珍しいのう。」

『せ、先生?早く終わりません?』

「そういわれても、明良の進み具合が問題じゃろに。」


補習をさせるべく、一人遅くまで生徒指導室で数学を教えていた。

二人きりになりたくて仕組んだ、と言えば聞こえが悪いが。


『きゃあ!!』


大きな音を立てて雷が鳴るとフッと周りが暗くなった。

それに怯え、彼女は俺に抱きついてきた。


「明良、おまえさん、雷嫌いなんか?」

『き、嫌い。』

「ふーん?」


雷が鳴る度に俺にしがみつき、体を強ばらせる明良を見ていて良い案が浮かんだ。


「雷が怖くなくなるおまじない、って知っとう?」

『え?』

「こうするん、」


そう言って後頭部を押さえ、無理矢理キスをした。

貪るようなキスに戸惑いながらも怖さから逃げたいが一心に俺にすがってきた。

そう、それから時間は経ち、行為はエスカレートし、今に至る。

早くなった呼吸と鼓動が俺に律動を促していた。


『…せ、んせ。』

「そろそろ限界か?」


蜜が流れ出したそれは稲光の明かりで光って見えた。

どんな宝石よりも艶やかに美しく見えた。


「のう、明良?」

『は、い?』

「俺、おまえが好きなん。」

『…はい、』

「じゃから―…」


続きの言葉を言うことなく、明良に笑われた。


『それ、告白して…るんですか?』

「それ以外になにがあるん?」


嬉しそうに笑う明良が可愛くて俺は我慢できんくなった。


『んっ、ひゃあ!』

「なんにしても、明良は俺ん、告白を、断らん。じゃろ?」


ねじ込むように挿入ると明良の体が一瞬跳ね上がった。

ナカの熱さと締め付けにひたすら耐えながら明良に求めた。

打ちつけるように動けばどちらのかわからない液が周りに少し飛び散った。

それだけ激しいという証拠だが。


『せ、ん…せぇ!』

「イかして欲しけりゃ強請ってみんしゃい?」

『イ、かせてぇ…』

「なん?」

『イかせてください!』


まるで媚薬。


『や、あっ、あっ、』

「ッ、」

『―――!!』


セックスとは人を狂わす行為だ。



事後、気まずく服を整えていると背後からか細い声が聞こえた。

どこか笑っているようにも感じた。


『先生?』

「ん?」


明良の言葉に俺が苦笑しながら謝ったのは言うまでもない。





法に逆らって
好き、告白、セックス、の順番が違うでしょ?





** END **



第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!