並木道
幼なじみほど恋に発展しやすいのはお互いをよく知っているから。と、いうものの、すれ違いや相手の気持ちに気付かず片思いで終わるというパターンも多かったりもする。
俺たちは片思いで終わるという壁を乗り越え、長いこと付き合っている。
『けーご!今日もあそこ通って帰ろうね?』
「あぁ、」
全授業が終わり、明良の手を取って学校を出た。俺たちは幼いときから一緒に、また毎日見てきた紅葉の並木道を歩くのが日課となっていた。どんなに帰りが遅くてもその道を通った。
「左の列の2本目は俺と喧嘩したときに明良が泣いてたところ。」
『左の列の5本目が景吾に告白してくれたところ。』
「右の列の4本目が寂しくて寝れない明良と待ち合わせして会った場所。」
『右の列の7本目が…』
「俺が明良に一生の愛を誓ったところ。」
この並木道は俺らの思い出がぎっしりつまっている。この終わりのない並木道と同じように俺らの愛も終わりはない。
「愛してるぜ、明良。」
『うん。私も愛してるよ景吾。』
改めて手を繋ぎ直し、歩きだした。
並木道
終わりなき並木道という人生を歩こう
** END **
2007.10.15 サンクス亜咲
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