秘密の存在
愛してると囁かれる度に体が熱を帯びるのを許すその相手は私が愛した世界でただヒトリの男だけ。
本当は年下なんてまっぴらごめんなんだけど、あなたは格別。
生徒なんて禁断の恋、できるわけないんだけど君は特別。
そう言えるのは今だから。
当時はそんな風に思えなかった。
“大人には守る物がある”
ずっと言い訳をしてきた。
年下の彼氏
『は?抱かれるなら?』
「そうそう、相手どの人が良い?」
仕事場で盛り上がるくだらない恋愛兼、エッチな話。
この少ない世界―教師陣―から選ぶ方が間違いだと思うんだけど。
『私はどれもイヤ。』
「わがまま、」
『うるさいなぁ(汗)』
彼氏がいる人間に聞く内容ではない。
しかし、私に彼氏がいると誰も知らないのだから仕方ない。
「一番、宍戸くんが格好いいじゃん?」
『宍戸…?あぁ、宍戸亮のお兄さんね。』
「良いよね〜、明良は。宍戸くんの同級生とか。」
『良いものでもないけど?』
ここ氷帝学園高等部で教えて3年。
今だからようやく様になったけど、大学出たての時は初々しかったな。
『(今じゃあり得ないけど。)』
初授業の時はかなり緊張していたからぎこちないものだった。
だから大失態をおかし、とんでもないことになった。
今思えばそれが私たちの始まりなんだけどね?
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