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            ◎4.5









「あ、やめ…っ」
耳元でチュッと音が鳴って肩を小さくする。
背筋から腰を撫ぜる手にぞくりと何かが走った。



部屋着のズボンはあっさり膝まで下ろされて、
その脚と脚の間に割るように入ってくる直政の体にビクつき、
後ろに擦り下がればベッドの横腹へぶつかり逃げられず。


「心配するな、俺に任せろ!」
いそいそとハンドクリームを取り出す直政に、
豊久はもしかしてこれはと焦るばかりで、
「待て!直ま…、ぁっ!」
下着を剥かれヌルリと塗られるクリームの、
その冷たさに驚き跳ねて直政へしがみ付く。



入り口を慣らすように中指の腹で撫でたかと思いきや、
早々にツプと指一つ入れて間接一つ埋められて、
「…っ!なん、だこれ…んんっ」
「豊久、力入れたら駄目だ」
違和感に震えて頑なになる豊久へ
耳に口付け舐めながら、広げるように掻きまぜる。


指の動きにナカは絡み付いてくるようで、
押し込みたい気持ちをぐっと堪えて豊久を見れば、
顔を真っ赤にして声をこらえるように唇を噛み締めて。



どくんと胸が高鳴った。
それに応えるように下肢がぐんと熱くなる。



「ごめん豊久…」
もう限界、
「なおまさ…っ、あ…!」





押し寄せてくる熱の塊が、容赦無く豊久をさいていく



火花が飛びそうな感覚、
感じたことのない圧迫感、
痺れるような恍惚感に、



「豊久、豊久…!」
「ぁ、…っ ふ、…ん、んっ」
ぐいぐい押し進めれば反射的に押し出そうときゅううと窄められて、
「…っ、ダメだ豊久…」
力を抜いて、楽にして、
一生懸命宥めるものの、
「そんな こと、言われて も…あっ!」
萎みかけた前をすかれてピクンと腰を跳ねさせる。


ほんの少しやわらいだところで進めてはみても、
結局豊久がまた力を入れて直政を締め付けるばかりで、



このままではマズい、



思い切って掴んだ豊久のモノに軽く爪を立てて強く刺激を与えれば、
「ンあ…っ!」
「っ!あっ 豊久…!」
いっそう締まったところでどくんと欲を吐き出して。


直政の腰が、もう一絞りと言わんばかりにぶるりと震える。
豊久の肩は文句を言いたげにわなわな震えた。



「ごめん、気持ち良くてつい」
悪びれもせずに笑う。
「お前な…!」
"馬鹿直政"言いかけた口を塞いで
「あんまり大声出すと聞こえてしまうぞ」
"伯父上に"からかうように囁けば豊久がぐっと唇を結んだ。

「もう一回、いい?」
グイと豊久の脚を持ち上げ角度を変える。
"勝手にしろ"
そっけなく答えても直政は嬉しそうに微笑んで。



ただただ夢中だった。
周りの事も雑音も、余計な物など何も見えない程に。







鈴渡セツ/2009.10.16.




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