僕らのお姫様
02
戻って来た木の下は惨状が広がっていた。
「オレだって……こんなオレだって本当は分かっているのだ! 天然キャラなんでわかりませーんとか言う様なキャラの方が可愛いかなぁとか思っていたから言わなかっただけでな!どうせみんな、陰ではオレの事キモいとかウザいとか、そのピアス何、お洒落なつもり? マジ引っ張りてーとか思っているのだろう? 百年前から知っとったわ! 甘かったな。だが、報復とかは無しにしてやろう。オレは大人なのだから! なんとでも言っていればいいっ! だが見てろよ、後になってレヴィさんギザカッコヨスとかレヴィさんマジ惚れキューンとか思っても知らんからなっ。後悔してからでは遅いのだからなっ! 後々になってから存分に後悔するがいいっ!……っ、うわぁああ゛ん 」
「ちょっと、落ち着きなさいよ。私以外の誰もそんな事思ってないわよお!……多分」
「フォローになっていないよ、ルッスーリア。まぁ、僕はたまに思ったりはするけどね」
「しししっ、残念っ! 王子も思ってるしー」
…………。
「う゛ぉい、何だぁ? このざまは」
死屍累累ってやつさ。
サラリと答えるマーモン。その用法は間違ってるんだか、あってるんだか。
「ったく、う゛ぉい。残ってるヤツは3人を回収しろぉ」
大騒ぎだった広場にガツッやら、ブォオンやらの不穏な音が響く。
やっと静かになる。
3人を見れば、ルッスーリアはたんこぶの出来たレヴィを、ベルは目を回したルビを担ぎ上げていた。マーモンは荷物を回収中。
「う゛ぉ、ザンザス重い……」
そのまま、オレ達は近くのホテルへと向かうのだった。
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うちのレヴィさんは久々に登場すると、ここぞとばかりによく喋ります。
大抵、読み飛ばしても支障ないです。
4月 12日 灯亞
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