僕らのお姫様
01
「うわぁ、突破されたぞ!」
「う゛ぉおい! この程度かぁ、軽いぜぇ!!」
「ぐはぁっ!」
…………
といった、マフィア間の激しい抗争も、そうそう在るものではなく、暗殺部隊の出る幕が殆ど無い。
相変わらず、暇人が勢揃いなヴァリアー。
「う゛ぉい、痺れてきたぞぉ……」
「ん、もうちょっとだけー」
何時ものリビングに集まっているのは、XUNXUSとベルを抜いた6人。
「ルビも、まだまだ子供だね」
確かに、そうだけど……赤ん坊のマモちゃんには、言われたくないでしょうねーと、ルッスーが思う様な光景がそこにはあった。
ソファーに座っている、スクアーロ……の間に収まっているルビ。
ベルに見られたら、ナイフ投げ付けられそうな雰囲気を、何とも醸し出していた。
とは言え、投げ付けられるのは当たり前にスクアーロなのだが。
因みに、先程から聞こえる煩い程の雑音は、レウ゛ィの歯軋りの音。
「う゛ぉい、喉が渇いたぞぉ」
「だって、レウ゛ィ。何か持って来てー」
「……う゛ぉい、任務あったか、確認に」
「だって、レウ゛ィ。ちょっと見てきてー」
「ガリッン」
あちらこちらから注がれる視線を受けているスクアーロは、自然にルビを退かそうとしているが、惜しくも失敗続き。
「……な、んのつもりだぁ?」
「別にぃー」
たまには、甘えたくなるんです。
(スクアーロ、あと10分はこのままだね)(ファイトよースクちゃん)(うるせぇぞぉお)
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