僕らのお姫様
01
『お前達の仲間は預かった。返して欲しければ、〜……』
「今時無いって。ベタだよねー、なんかお決まりって感じ」
「そうだなぁ」
「この台詞使う奴らって大抵、ヤラレ役だよね」
「言えてるわねん」
大広間には任務無しの暇な4人が集まっていた。
ルビは、ソファに寝転がり足をバタバタさせながら、呑気にテレビを見ている。
後の3人も任務無しでダレているのか、殆ど同様――ルビがソファを占領している為、流石に寝転んではいないが。
……それが、2時間前のこと。
今は、居なくなったルビの代わりに一通の手紙っていうか、紙切れって言うか……脅迫状が、机の上に広げられていた。
先程、ルビの部下達が、隊長がぁあー! とか騒ぎながら運んで来たモノだぁ。
「いいお天気ね、スクちゃん」
「ハハハ。そうだなぁ、ルッスー」
「ねぇ、二人とも気持ち悪いよ」
余りにも面倒な展開に現実逃避をかましていたが、マーモンにツッコミを入れられ、現実に戻った。
ソファでジュースを飲んでいたマーモンが床に降り、椅子に登り、更に机の上に登る。
……大変そうだぁ。
パサリ
ようやく登りきったマーモンによって、紙切れが広げられた。
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