君に届け!
空に花束/CG ルルーシュ
ルルーシュ夢
※死ネタ
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小高い丘。
そこに私は立っていた。
目の前には小さな墓があり、その真白な石に書かれた文字に、そっと触れてみる。
───ルルーシュ
シンプルにただそれだけが書かれていた。
悪名高い最後の皇帝、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。
その遺体は人目に触れることなく、静かにこの墓に眠っているのだ。
「ひどいよな。この私をおいていくとは…」
ササギは思わず苦笑をこぼした。
『本当に行くのか?』
縋るようにそう言った自分に、彼は笑った。
『最後に"ルルーシュ"として会えたのが、お前でよかったよ…ササギ』
それが最後に聞いた、彼の言葉だった。
憎しみも悲しみも、全て背負って彼は逝った。
最愛の妹に看取られて…。
「私は今を生きるよ。お前が作った世界を、無駄にはしないから」
偽りではなく、皇帝でもない。
ただのルルーシュとして、眠ってほしかった。
最も憎み、最も愛した、大切な友人。
忘れようとは思わない。
忘れてはいけない。
「今でも、お前はここにいるんだ。私と共に」
なあ、ルルーシュ?
空に花束
痛みは記憶と共に
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