研太×和樹
スイッチ
そして出てきたのは
「そういえば、さっき精那送って行ったときもキスした?」
話したくないようなこと。
少しの間をおいて....
「した」
とかっしゃんが答える。
「へぇ..相変わらずラブラブか...」
オレは急に悲しくなって
黙ってしまう...
と
今度はかっしゃんが口を開いた。
「研太は菜緒としねぇの?」
「えっ!うぅぅん...しない....かな」
そう、実はオレにも彼女がいる。
名前は菅原菜緒。
彼女とはいってもかっしゃんと精那みたいにキスなんかしないし、電話もしない、恋人らしいことなんか殆どしてない。
周りから言わせてみれば
本当に付き合ってんの?
疑ってしまうほどらしい。
だいいち、オレは菜緒なんかよりも、かっしゃんの方が何倍も好きだし。
「なんで?」
(う〜んなんでって言われても....)
(したくないからとしか答えるようがないんだけど....)
なんて答えればいいかわかんないや!
とここでオレのいつものおふざけ。
「じゃあ、オレかっしゃんとしようかな?」
さっきまで、落ち込んでたのはどこにいったのやら
「おい!人の質問に答えろよ!」
という、かっしゃんの言葉は
「まぁ、それはイイじゃん」
と軽くながす。
かっしゃんは抵抗する様子すらないし
こう、あまりに無防備にされると、かっしゃんもその気なのかと、思ってしまう。
って、んなわけないか!
そっと、かっしゃんに顔を近づける。
と
いつもなら目を開けたまま顔を近づけていくのだが、このときはかっしゃんが
ふっと目をつむったのだ!
それを見た瞬間、オレの中で何かスイッチが入った。
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