約束の日まで
約束の日まで
「い…たたたた」
気が付くと、身体中の重い痛さに顔をしかめながら、立ち上がるが辺りは真っ暗で何も見えない
「どこだよ、ココ…」
「やぁ、ボンゴレ。お久しぶりです」
いつの間にいたのか、突然骸が現れる
「む、くろ」
「元気に…してましたか?」
「なんで…お前、ホルマリン漬けじゃないのかよっ!!」
「いや、あれ水ですから。ホルマリン漬けなんて死んでますから」
間髪入れずに骸が、綱吉にツッこむ
「そっ…か、で!!何でホルマリン漬けの骸がこんな所に居るんだよ!」
「人の話聞いてます?…魂だけで君に会いに来たんです」
確かに骸ならそんな芸当も出来るかもしれない
「え…じゃあココは夢の中、とか?」
「まぁそんなものですかね。本体はまだ君に見せた状態ですが…」
「ホルマリン…」
「君、わざとでしょう?」
怪訝な顔で、骸は綱吉を見つめる
「はは、ごめんごめん。でも…本当に、久しぶり…だね。えっと、ヴァリアーの人達と戦った以来だね」
そう言って顔を歪ませながら笑う綱吉を、骸は悲しそうな顔で見つめる
「そんな顔して…笑わないでください」
「…骸?」
「僕は、貴方に逢いたくて…貴方の、笑顔が見たくて来たんです」
骸の真っ直ぐな目が、綱吉に向けられる
「む…くろ、……ごめん」
「謝る必要など、無いですよ」
「骸…俺な、嬉しいよ。さっきはあんな態度とったけど、当分会えないって思ってたから…会えてすごい嬉しい、」
「…………」
えへへ、と照れて笑う綱吉に、骸は近づく
「綱吉くん…」
「骸?どうし…た」
腕の中にギュッと綱吉を抱き寄せる
「僕も…僕も会いたかったです。君に…すごく」
「………」
応える代わりに綱吉も骸に抱きついた
「待っててくれる?」
「何をです?」
「俺が、骸を助けるまで」
「綱吉くん…、」
綱吉は骸の胸に顔を押し当てているので、表情は見えない
「おねがい、かならず…助ける」
「……えぇ、待っていますよ。いつまでも」
「ほんと?」
顔をあげた綱吉は、瞳が涙で濡れていた。
「やくそく、です」
骸は、綱吉のまぶたにキスを落とし、口を塞ぐ。このまま、ずっと一緒に居たいと、叶わないと分かりつつも、祈りを込めて。
「むくろ…、やくそくな」
少しして、涙で瞳を濡らしながらも、頬を紅く染めて綱吉は呟く
「えぇ、やくそくです」
綱吉にだけしか見せない、優しい微笑みを残して骸は儚く消えた。
「む、くろ」
目が醒めた。時計を見るとまだ午前6時を指している。
「約束、忘れんなよ。俺が必ず……」
固く決意し、たまには早起きもいいかな、と学校へ行く準備をするためベッドを降りた
俺が必ずお前を、助けてみせる。
久々なムクツナな上にシリアス!!もう残念な作品この上ないっ…、ごめんね。林檎ごめんね…しかも最初若干ギャグ要素的なね。ごめんなさい。相互ありがとう!大好きです☆←
20080830 藍
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