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#01

任務から帰ってきたばかりの骸は、ボンゴレのボス綱吉に呼ばれドン・ボンゴレの部屋に来ていた


「なぁ、骸」

「なんですか、ボス」

「…その呼び方止めてよ」

「…なんですか、綱吉くん」

「オーケー、よろしい」


ツナは資料をまとめる手を休めて、嬉しそうに笑うツナを見て怪訝な顔をする


何を考えているんだか、



「だから、一体何の用ですか僕疲れてるんです」

「んー、特に用って訳じゃないんだけどさ、無傷で良かった良かった」

「はぁ・・・」






ツナはペンを回しながら、骸に聞く

「お前さ、マフィア好き?」

「…はい?」



本当に…何を考えているんだか、


「だからー、マフィア好きかって聞いてんの」


尚もニコニコと笑いながら聞いてくるツナに半ば呆れる





「…嫌いですよ、」

マフィア界のトップと言ってもいい人に、こんな事を言っていいものか


「ふーん、そっか」

「あ…いや、」


軽く傷ついた顔に、言わなければ良かったと思う





「骸もマフィアなのになぁ」

またもニコニコ笑い、意地の悪そうに言ってくる

あぁ…昔はあんなに、純真無垢だったのに




「それは…、成り行きですよ」

「成り行きで10年も、俺の守護者やってくれてるの?」

「…今すぐ辞めましょうか」

「ごめんごめん、骸には感謝してるよ。」


感謝…ね、
今思えばもう10年も沢田綱吉の守護者として傍にいた

最初はこんな筈では無かったのに、




「じゃあ、俺の事は?」

「貴方の事…?」

「そ、好き?」

「は、」

貴方の質問は、唐突すぎですよ。ホントに…





「俺は好きだよー?骸の事」

何て言えばいいか、戸惑っていると思いがけない言葉が耳に届いた


「……何を、」

「お前は昔から俺を助けてくれたしな、最初はあぁだけど、」



本当に、最初は貴方を利用してマフィアを全滅させる筈だった。守護者になったのも、貴方に近づく為だった。なのに…貴方は、僕の光となり僕を変えた。変わるなんて思っても見なかったのに…






「貴方には大変驚かされます」

「ん?」

「そうですね、綱吉くんの事は…嫌いじゃないです、」

「…素直じゃないなぁ、」

そういう貴方の顔はとても嬉しそうで、



「それじゃ、僕は自室に戻ります。」

「んー、」


貴方は嬉しそうに笑いながら、ひらひらと手を振る。その顔を見るとなんだか、負けた気がして



「そうです、」

「何ー?」

「マフィアは嫌いですが、ボンゴレは嫌いじゃないかもしれません」



貴方をもっと笑顔にするために言ってやった。一瞬驚いた顔をして、案の定貴方の顔は笑顔になった





いつから

狂ったのか、

むしろ…

最初からこうなる事は

分かっていたかも

知れませんね






貴方を好きになることを




fin





あきゅろす。
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