#01
朝、僕は恋人を迎えに校門へ行く
愛しい愛しい
綱吉の元へ
離さないッ!!
既に授業は始まっていてだけど、愛しい恋人は今日も遅刻で
タタタッ
少し寝癖の付いた柔らかそうな髪の毛を揺らして、校門へと走ってくる綱吉
「ひ…雲雀…さ…はぁ」
はぁはぁと息を整えながら僕の名前を呼ぶ
「綱吉…また遅刻だよ」
僕が綱吉の頭をくしゃり、と撫でて寝癖を直すと、君は蜂蜜色の瞳を僕に向けて、にへら、と笑う
「でも…雲雀さん待っててくれるじゃないですか」
綱吉、それは反則だよ可愛すぎる
「綱吉」
「は…」
あまりにも、可愛くて、我慢出来なくなって、気が付いたら綱吉の口を塞いでいた
「んっ!ひっ雲雀さん!学校ですよ…っ!」
顔を真っ赤にして、慌てるから、あぁそこがまた可愛いだなんて、僕も相当ハマってるな
「誰も見ていないじゃない」
「そういう…問題じゃ、」
どんどん小さくなっていく声を聞いて、少し苛め過ぎちゃったかな、なんて
「ほら、教室行きなよ」
またくしゃりと頭を撫でればそういえばっ、て思い出したように走り出す
「とっくに遅刻なんだけどね」
思わず、くすりと笑みが溢れる
「綱吉、君を離さないよ」
走る君の背を見て、聞こえないように呟いた
20081107 書き換え 藍
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