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天国は有るのでしょうか


   
         
         
         
         











「ねぇ、綱吉くん」

「何?てか、なんで勝手に人の家に上がってるの?」

家に帰ると、当たり前のように自分の部屋のベッドで、寛いでいる不躾な訪問者に、問いただす




「奈々さんに、綱吉くんのお友達ですっ!って言ったら快く上がらせてくれました」

「はぁ…、」


目に浮かぶよ。と言いながら綱吉は頭を抱えため息をつく




「で、何だよ」

「あぁ、そうでした。綱吉くん、天国ってあると思いますか?」

「…は?何お前、とうとう頭の中まで南国果実になったわけ?」

「おやまぁ、酷いですね。今のでヒットポイント残り1になってしまいましたよ」


クハハと笑いながら、涼やかな顔で骸は言う





「何言ってんだよ。ダメージなんか全然受けてないだろ」

「クフフ…えぇ、まぁ綱吉くんの照れ隠しだって分かってますからね。本当にツンデレは困りものですよ」

「南国帰れ。戻ってくんな」

「クフフ、可愛いですねぇ」

「……………」




もう何言っても、無駄だと悟った綱吉はとりあえず話を戻すことにした


「…人は死んだら輪廻を巡るんじゃなかったのかよ?」

「えぇ、そうですよ」

「じゃあ、なんで天国?」

「…天国は、楽しいんでしょう?」

「…らしいけど、骸は無理だろ」

「綱吉くんも無理ですねー」

「何……」

「マフィアですもん」



闇社会を牛耳る者。マフィアのボスという立場が、重くのし掛かる




「俺はマフィアなんか…」

「僕は、綱吉くんに付いていきますよ」

「……ストーカー」

「クフフ、貴方に出逢ってから…死ぬのが恐くなりましてね」

「…何言ってんだよ」


骸は、大好きですよ。といつもの変な笑い方をしながら言う



(初めて、誰かの為に生きたいと思った!)


20080406 藍

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