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shockingpinkは攻撃色





青い鳥

幸福の青い鳥


あなたの瞳も青いのかな




ぼーっとドアの外で待っていたら、九代目が出てきて焦った

私を見た九代目はにっこりと笑った



「やあ。ザンザスの付き添いはユキちゃんだったのか」

「お久しぶりです、九代目」



ぺこりと頭を下げると九代目は笑みを深めた

ボスのパパ

それだけが九代目とユキの接点だった



「すまないね、どうしても断れない見合いでね」

「え?いえ、ボスが、ザンザス様がお決めになることですから‥‥」



そうだ、私が口を出すことじゃない

最初は驚いたけど、ボスが誰と結婚しようが私はボスに仕え続ける



「君とザンザスはよく似ているね」

「ザンザス様と?」



そうして九代目は、やっぱりにっこり笑って帰っていった


似てるって、どこだろう?


私とボスが似てるはずない

ボスは強くて、無敵で

沢田綱吉は本当は敵じゃなかった(弱くて相手にならないという意味ではなく)

そう、敵ではなく、仲間でもなく

ボスと対等であっただけ



「ユキさん、ザンザス様がお呼びです」

「っ、はいっ」



中にいたバトラーに呼ばれ、急いで中に入る

そこには悠然と椅子に座るザンザスと、不満そうな婚約者が居た



「お呼びでしょうか」

「呼んでないわ」


「射撃でこの女と競え」



まったく話が見えない

逡巡の後にユキはザンザスにこう言った



「仰せとあらば従います」





2009.8.5.


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