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Evidence
初恋


朝。久しぶりによく眠れた。

しかし毎日暇なもんだ。
家にしかいることができないのだから。

「暇だな〜。」

「だったら掃除でもしやがれ。」

掃除か。しかし、たいしてやることが見つからないのですが。(綺麗すぎて)

でも暇つぶしに雑巾がけやら風呂そうじをした。

サスケは修行。
あたしも明日はサスケに手裏剣術でも特訓してもらおう。


それにしても、なんかサスケとは短い期間で距離が縮んだというか・・・。

友達?なんだろうな。

でもシカマルといるときとは、ちょっと違う気がする。

シカマルといるときも落ち着くし安心するんだけど、サスケとは境遇が似ているからか・・・

シカマル以上に親しみを感じていた。



「サスケおかえり!お風呂沸いてるよ!」

「お・・・おう。」

激しい修行でもしてきたのだろうか。
サスケの服は泥だらけだった。
今日は、あたしもサスケの料理の手伝いをした。

卵をかき混ぜているとき
「お前一体今日どうしたんだよ。」
とサスケに気味が悪そうに言われた。

夕食はオムライス。

卵はあたしが焼いた。



今日も2人で、向かいあいながら食べる。
「ありがとな。」
いきなりサスケが口を開く。

「え?」
サスケに視線を向けると、どこか恥ずかしそうにしていた。

サスケはうつむきながら
「風呂、綺麗になってたから。」
と言う。

ほのかにサスケの頬が赤いのが分かる。きっと彼は礼を言うのも慣れていないのだろう。

「まぁ居候だし・・・。」
いつもなら素直じゃない彼を笑いとばしているんだろうけど、今日は・・・そんな気分になれなかった。

嬉しかった。


ドクン、ドクン。
なぜか心臓が鳴りだす。

なぜか急に緊張してきた。

「さっ・・・サスケ。」

「?」

サスケがあたしを見る。
それさえ鼓動を早くさせる。

「あたし料理の才能あると思わない?」

「たかが卵焼いたぐらいで調子のんな。」
言いながらサスケはフッと笑う。

サスケに言われた『ありがとう』があんなに嬉しいだなんて思わなかった。








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