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Evidence
一緒の朝
なんとなく気だるい朝、デイダラの体温に包まれて起きた。

今日が休みでよかったと思う。

こんなに満ち足りた朝はいつまででも続いてほしいと思うから。
左を向けば、デイダラがすやすやと眠っていた。

あたしはデイダラの胸の中でまた目を閉じた。


――再び目を開くと、もうすでに太陽は南に傾いていた。

「よく寝たな、うん」

寝ながら肘をつき、右手であたしの髪をなでるデイダラ。
彼は微笑みながらあたしを見下ろす。

「体、大丈夫か?」

あたしは
「うん」
と頷く。

デイダラはホントに優しくしてくれたから、そこまで体に影響はなかった。

「大好き。」
そう呟いて、彼に抱きつく。

「おいおい、勘弁しろよ…うん。嬉しいけどまた我慢できなくなるだろ〜」

デイダラはあたしの体を必死にひきはがすのだった。




「仲直りしたのか?」

一緒に昼食をとるサソリに問われる。
あたしは隣のデイダラをチラッと見て頷く。

「ま、避妊はしっかりしろよ。」
その唐突なサソリの発言にあたしは「ゴホッ」とむせてデイダラはフォークを落とした。

「分かりやすいなぁ、お前ら。」クックッと笑うサソリ。
完全にからかわれている。


顔が熱い。

デイダラの方を向けば、彼も頬を赤らめていた。



一緒に任務をこなす仲間がいて、あたしを愛してくれる恋人がいて。

幸せだと、心から思う。






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あきゅろす。
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