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Evidence
無知

デイダラには昔のサスケ以上に気持ちはある。
だけど、あたしはそれをしっかり伝えられているのだろうか。

デイダラと恋人同士になってからというもの、彼はたまに寂しそうな表情を見せる。
「オイラ、この頃任務が美里と離れ離れになって嫌だ・・・うん」

確かにこの頃、任務は3人が別行動をとっていた。
あたしも1人で敵10人ぐらい倒せる実力は持っているから、別行動のほうが効率がいいとサソリが言ったのだ。

まぁそれはあたしも賛成だった。
いつも誰かがついているという安心感があっては自分はいつまでたっても成長出来ない。


「部屋も別々なのも嫌だ。」
頬を膨らますデイダラ。

近頃ずっと部屋が別々なのも、サソリの配慮だった。
あたしのことを本気で心配してくれていた。

なぜならあたしはサソリにデイダラからすればとんでもないことを言ってしまったのだ。
「この前、デイダラが狼になった!」

「はぁ?」

「いきなり舌入れてきた!」

「あいつ・・・まだ何も分かんねーやつに節操がなさすぎるな・・・・」

そしてそんなことを言ってしまってからあたしはデイダラとは別の部屋で寝ることになったのだ。

安心ではあるが、残念でもあった。

なんだか近頃サソリはお父さんのようだ。
あたしの実の母のサトコが死んで、あたしのことを心配してくれているのだと思うのだが。
サソリにそんな優しさがあるのが意外だったが。

でも、サソリの方がきっともっと悲しいはずなのだ。
元同じ組織だった仲間というのもあるだろうし、なんとなくサソリは、彼女に特別な感情を抱いているようにも見えたから。

任務を毎日こなし、刻一刻と木の葉に行く日が近づいてきた。
もしかしたらあたしは、抜け忍で犯罪者ということになっているかもしれない。
サスケに会うのも緊張するが、もしかしたら捕まるかもしれないという緊張感もある。

抜け忍のあたしが木の葉に行くのは安易なことではないのだ。
尚且つイタチや鬼鮫と居ては暁にいるのもバレてしまうので、別行動ということでイタチに了承を得た。

ただ、何かあってもあたしは1人で対処しなければならないが。

――そして前日。

イタチと鬼鮫と会議を開いた。
会議に参加することによって、あたしは鬼鮫とイタチの口からとんでもないことを聞く。

「イタチさん・・・九尾の人中力の名は何でしたっけ?」

「うずまきナルトだ。」

「なんならもう生け捕りにしちゃいますかね?」


ナルト・・・?
生け捕り・・・?

なんでナルトの名前が出てくるんだろう。
しかも生け捕りって・・・

一体なんの話をしているんだ。

「まだ早い。」

「そうですねぇ。九尾は厄介らしいですからねぇ・・・」

あたしのことは放って話を進める2人にたまらず問い詰めた。
「ねぇ、なんの話をしているの?なんでその訳の分かんない話にナルトの名前が出てくるの!?」


2人は驚いた表情をした。

「お前、何も知らないのか?」イタチに尋ねられた。

知っていればこんなことわざわざ聞かない。

鬼鮫はしょうがないですねぇ・・・と呆れたように言って、尾獣や人柱力の話をしてくれた。


暁はナルトを狙っているということを知り、愕然とした。

あたしの表情がだんだん曇っていくのがイタチには分かったらしく、話しを早めに切り上げた。

「ねぇ!ナルトはあたしの友達なの!なんとか出来ないの!?」
イタチを捕まえて、ナルトを助けるように懇願した。

イタチはあたしの口を抑えて鬱陶しそうな顔をする。

「うるさい。心配するな。当分は大丈夫だ。」

イタチは興奮するあたしをなだめるように言ったがそれでも不安は拭えない。


イタチはそれだけ言うと、スタスタとどこかへ行ってしまった。



とにかく明日が憂鬱だ。

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