Evidence . 「さて、寝るか。」 寝る準備もして、デイダラは電気を消す。 暗くなった途端、疲れのせいかすぐに眠りに落ちた。 ――浮かび上がる義理父の顔。 『見つけたぞ美里。この前は逃げやがって。』 後ろを振り向くと兄の顔。 『お前はオレたちからは逃げられねぇんだよ。』 兄はそう言ってクナイを舐める。 人を殺すときの兄の癖。 『や・・・めてよ・・・お兄ちゃん!』 すると兄はあたしを目掛けてクナイを投げてきた。 「嫌だ!!」 叫んで目が覚めた。 どうしてこんなリアルな夢を見たんだろう。 まるで、これから起こる出来事のような夢。 「どうしたんだ?うん。」 今の声でデイダラは起きてしまったらしい。 「あ、なんでもない。」 「そうか?ならいいか、うん。」 そしてあたしはまた目を閉じ眠りについた。 明日も早いのだから。 [*前へ][次へ#] [戻る] |