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Evidence
初任務


しかし疲れた。
もう何時間も歩きっぱなし。
いつ着くのだろうか。

ふぅーっ。つい大きいため息をはく。
それに気づいたのかあたしより少し前を歩くデイダラが振り返る。

「疲れたのか?」
彼はあたしに心配そうな顔で尋ねた。

「ほうっておけ。」
サソリが言い放つ。

「あーあ。旦那が居なけりゃオイラの芸術に美里乗せてすぐ行けるのになぁ・・・うん。」

「お前とあの小娘じゃ間違いなく死ぬぞ。」

「そりゃあそうなんだけど。」

でも簡単な偵察って言っていなかったっけ?
そんな疑問がよぎったが尚更疲れそうなので考えるのをやめた。


それからまだ何時間も歩き、やっと目的地に着いた。
もうすっかり辺りは暗くなっていた。

それにしても明らかにこの化け物は目立っている。

「その格好どうにかならないんですか?」
そうサソリに尋ねたら、
「言うじゃねぇか小娘。」
と彼は薄く笑った。


今日はひとまず宿に泊まって明日の朝行動するらしい。

「明日もオレを待たせるなよ。」
そう言ってサソリは自室に入って行った。


それからあたしも、自分に用意された部屋に入る。

が、なぜかデイダラも一緒に入ってきた。

「え?」

「どうしたんだよ?うん」

「ここってあたしの部屋じゃあ・・・。」

「そうだけど、オイラもこの部屋だ。」

なんでも、暁の金庫番の人が宿代をケチったらしく相部屋になるのはしょうがないらしい。


「旦那は絶対1人がいいんだと。ナニしてるんだろうなぁ。クク。」
薄気味悪くデイダラは笑う。

続けて、
「まぁオイラはなんもしねぇから気にすんな、うん。」
と言った。

別に心配はしてないけど。デイダラはいい人のイメージが強いから。

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あきゅろす。
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