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Evidence
親友

「木の葉か・・・。」
木の葉を歩くのは最後になるだろう。


それにしても今はサスケの姿なので、
女の子がちらちら振り返ってくるのが滑稽だ。

目指すはシカマルの家。
ホントはナルトにも挨拶に行きたいけど
この格好だったら迷わず絡んでくるだろう。

シカマルの言葉を借りると、
面倒くせぇ。


シカマルの家まで道のりは
もう自分の家のように足が進む。


「こんにちは。」

「あらサスケくん。どうしたの?」


「シカマルはいますか?」

「家にはいないのよ。でもそこら辺にいるんじゃないかしら。」

シカマル母に明らかに不思議そうな眼差しを送られた。

そりゃそうだろう。シカマルとサスケは友達とは程遠い存在なのだから。

それにしてもシカマルはどこ行ったんだ?

あたしはあてもなく木の葉をさ迷う。

あんまり時間もないのだが。



それにしても今日は絵に書いたように入道雲がきれいだ。

あたしは空を見上げて深呼吸する。
太陽がちょうど雲に隠れていて眩しくはない。
いつまでも空を見ていられそうだ。


『お前が生きていたくないって思ったときは空を見上げればいい。』

『なんでもかんでも全てがどうでもいいって思っちまうだろ?』




「シカマルはあたしの親友だよね。」

空を見上げてつぶやいた。


「お前サスケの格好して何やってんだ。」

だるそうな声。


あたしの親友の声。






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