暖かい雪(R18) 宿の部屋の窓から顔を覗かせたクラトスは、おや?と思った。 ここは常冬のフラノール。子ども達は宿の表で雪合戦をしているハズだった。 しかし、ロイドの姿がみえない。コレット、ジーニアス、しいな、プレセア、ゼロスはちゃんといる。リーガルとリフィルは自室。 「どこへ行ったのだ?」 クラトスは剣を下げ、部屋から出ていった。 「よし…こんなもんかな」 ロイドは目の前に出来たかまくらを見て、満足そうに息をついた。後は中に携帯燃料や毛布等を持ち込めば完璧だ。 「こんな所で何をしているのだ?」 「クラトス!」 後ろから急に声をかけられて、ロイドは慌てて振り返った。 "こんな所"と言ったのは、ここが宿の裏手になるからだろう。 「かまくら作ってた」 いい出来だろ?と、ロイドの表情は自信たっぷりだ。 「それはわかるが…何故こんな所に…」 かまくらならば表で作っても構わないハズだ。むしろ、みんなが喜ぶだろう。 最もな疑問に、ロイドは少し頬を染めて素直に白状する。 「クラトスとさ…雪楽しめたらなぁって…」 クラトスは雪合戦なんかしないし、そもそもそんなことをする性格でもない。雪見だけでもいいが、それだけだと何だか物足りない。だったら、かまくらで温まりながら雪見の方が、きっとずっと楽しい。そして出来れば二人きりがいい。 それが故の場所のチョイスだった。 「中であったかいモン食いながら、とか良くねぇ?」 「それはそうだが…」 クラトスは、そっとロイドの手を取った。赤い彼のグローブは、雪の水分を吸って色が変わっている。 「だいぶ冷えてしまったのではないか?」 宿に戻ろうとクラトスが促すと、ロイドは不服そうに頬を膨らませた。 「かまくらはどーすんだよ?せっかく作ったのに…」 「また明日でも構わぬであろう?ここなら壊される心配も、溶ける心配もない」 それもそうか、とロイドはクラトスの言うことに納得した。その瞬間、大きなクシャミが辺りを包む。 「ほらみなさい…」 ずびずびと鼻水をすするロイドの手を引き、クラトスは宿の部屋へと急いだ。 部屋に入ると、クラトスはまずバスタブにお湯を張った。入れるようになるまで時間がかかるからだ。 その間にロイドは服を脱いでいく。思いの外水分を吸ったソレは、想像以上に重く、湿っていた。 「うわぁ…明日までに乾くか?コレ…」 「ストーブの側に椅子をおいて、そこに掛けておけば大丈夫だろう」 そっか、とロイドは濡れた服を椅子に掛けていった。 そして掛け終わった瞬間、ロイドは後ろからクラトスに抱き締められた。 「クラトス?」 「こんなに体を冷やして…」 そう言うクラトスの腕は更に力がこもり、ロイドを強く抱き締める。すると、ロイドが振り返って「じゃぁさ…」と言ってくる。 「温めてくれよ、父さん」 ギシッ、とベッドの軋む音が部屋に響く。それと共鳴するかのように、水音とロイドの喘ぎ声が混ざる。 「ぁ、ぁ…クラト、ス…」 「先の方から温めぬとな」 そう言いながら、クラトスはロイドの足の指を口に含んだ。ゆっくりと指に舌を絡ませては、音を立てて吸ったり舐めたりを繰り返す。 その音がロイドの羞恥を嫌でも刺激し、足先だけでなく、身体中がジンジンと熱くなってくる。そしてその熱は、次第にロイドの中心へ向かっていった。 「クラト、ス…もっ、ぁ…いっから…」 早く自身や後ろにも触れて欲しい。足だけではなく、身体中も舐め回して欲しい。 すっかりクラトスに開発された体は、貪欲にロイドを快楽へと誘った。 そんなロイドの乱れ様にクラトスは微笑み、更にロイドを陥落させるべく、ロイド自身へと舌を這わせた。 「ひっ!ああぁぁぁっ!」 突然のダイレクトな刺激に、ロイドは体を弓形にしならせた。白いシーツをぎゅっと握り締め、突き抜けるような快感に耐える。 ロイドの弱い所など熟知しているクラトスは、攻める手を休めない。そのままロイドのモノを口で刺激しつつ、後ろの蕾にも指を這わせ、中へと侵入させ、感じる所を探るようにして掻き回す。 「あっあんん!クラ…トっ…ひあぁぁんっ!」 クラトスの攻めに耐えきれなくなったロイドは、一気に快楽を開放した。こくり、とクラトスがロイドの吐き出したモノを飲む音も、ぼんやりとした意識に消えていく。 しかし、それだけで終わるクラトスではないし、ロイドもその先の行為を期待していた。 「ロイド、いいか?」 散々好きに弄りまくっていたくせに、こうやって自分をいたわってくれる行為が、ロイドには嬉しくもあり、逆に羞恥を煽られる。 ロイドは浅く頷くと、自ら脚を抱えていやらしい部分を晒す。早く欲しくて、疼いて仕方無いのだ。 クラトスは自身をロイドの蕾へとあてがうと、一気に奥まで突き上げた。 「んぁぁぁっ!」 押し寄せる質量と熱と快感に、ロイドは体を震わせる。いつの間にか脚から腕は離れ、クラトスの腕を掴んでいた。 「は、ぁぁ…クラ、トス…」 「ロイド…」 ロイドの息が整うのを待ちつつ、クラトスは顔中にキスを降らせる。 「ん…も、平気…」 ロイドはクラトスの首に腕を回すと、ぎゅっ、と抱き締める。 それを合図に、クラトスは腰を動かし始めた。 「んぁっあぁ…!」 ベッドの軋む音、ロイドの艶声、ぐじゅっという卑猥な水音…それら全てが二人の聴覚を刺激し、更に淫らに絡み合う。 そうしている内に、ロイドが先に限界を迎えた。 「ゃ、も…出るっ!クラト…イちゃ…あああぁぁぁぁっ!」 「くぅっ…!」 絶頂に達したロイドに引きずり込まれるように、クラトスもロイドの中へと己の精を吐き出す。そして、ぴくぴくと痙攣する刺激から逃れるように、クラトスはロイドの体内から己自身を引き抜いた。 その僅かな刺激にも、ロイドはピクリと反応してしまう。 「大丈夫か?」 「ん…気持ちよかった…」 体も温まったし、とロイドはふにゃりと笑う。 息子の可愛い笑顔につられ、クラトスも頬を緩める。 そして、シャワーを浴びようようと思ったところで思い出す。バスルームから聞こえる水の音。 「…しまった…」 バスタブにお湯を張っていた事をすっかり忘れていたクラトスは、慌ててバスルームに向かう。が、バスタブからはすでに大量のお湯が溢れ、湯気で中は真っ白だ。 「あっちゃー…すげーことなってる…」 蛇口をしめるクラトスの後ろで、ロイドが呆れた声を出す。その後に、得意の切り替えの早さも忘れない。 「でも最初入るとき寒いし、これで中あったかくなったからいいよな」 翌日、宿の裏のかまくらで楽しそうにしている二人に、仲間が「二人の熱でかまくらが崩れない事を祈っておこう」と言い合っていたとかいないとか。 END 確実に崩れると思うな。 エロいかなぁ…ちゃんとエロいかなぁ… 手探りすぐる…orz 戻る |