SK短編
彼の私服
あ、コレきっとハオに似合う…。
なんとなくデパートの通り道を歩いていた時のことだった。
ふと目に入ったマネキンの格好を見てそう思ったのだ。
男性もののコーナーであるため、あまり中に入ることは憚られるが、マネキンの場所ならば通路の傍であることもあり大丈夫だろうと考え値札をちらりと見た。
思ったより高かった。特にジーンズが。
よくよく見れば、結構有名なブランドではないか。
考えが甘かった。
シャツとジーンズだし、そこまで高くはないだろうと考えた結果これだ。
ならば他の安いシャツとジーンズでいいではないかと言われそうだがそれでは意味の無いのような気がした。
あのシャツとジーンズをハオに着てほしい。
なんというか、ハオだから着こなせる服に見えたのだ。
「…ちょっと節約すれば…いける!」
女を見せなさい薫!と訳の分からない喝を入れて、レジへと歩を速めた。
―後日―
(ハ、ハオ!これ…!)
(ん?)
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