SK短編
雨がもたらすもの(1)
『今日は一日雨の強い日となるでしょう。』
「あちゃー…。」
タイミングが良いんだか、悪いんだか。
いや、今の私にとって少なくとも良くはないことは確かだった。
今日は学校も無くて用事も空けてたから、河原まで行こうかと考えていたところにこの予報だ。
カーテンを開けて外に目を凝らすと、静かに雨が降っていた。
上空はまだ白い雲に覆われているが、向こうを見ると黒っぽい雲が見えている。
これは確実に荒れるだろう。
どうしたものか、と考えをめぐらせてみるもののいい考えは浮かんでこない。
「…仕方ないか。」
棚から合羽、下駄箱から雨靴を取り出して広げる。
暫く使っていなかったため、サイズが合うか心配したがまだ十分着れる状態であることを確認し、荷造りを始めた。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!