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novel
嫉妬×愛情=?(3000hit企画ヒロさまリク・アヤテイ+ヒュウ)R−18
「ヒュウガ少佐、…ヒュウガ少佐!〜〜もう、いい加減起きて下さい!」


ホーブルグ要塞の奥まった所にある第五資料室ーー
ズラリと並んだ本棚には、過去の事件に関する様々な資料が収められ、室内は それらの古紙の薫りに満ちていた。
そして、林立する本棚に背を預け、
隠れる様にして惰眠を貪る上官ーーヒュウガを見つけた
テイトは、起きる気配の全く無い目の前の男に、呆れつつももう一度、
………今度は、寝ている男の耳許に顔を近付け
肩に手を置き、揺すりながら、声を掛けた。
「ヒュウガ少佐!!起・き・て・下さい!」

「んっ…?んん〜〜〜………コナツ…?」
「は?…!!っちょ、ヒュウガ少…「コナツ〜〜∨」ぅわぁっ!?」

いきなり腰に抱き着かれ、勢いと、なにより圧倒的な体格差によって、テイトはそのまま床に押し倒される形となった。
「ん〜〜…」
「ちょ、少佐!やめ…んっ!」
最悪な事に、当のヒュウガはまだ寝惚けているらしく、温もりを求める様に、更に身体を密着させ、擦りよってくる。
……どうやらテイトを、彼のベグライターと勘違いしているらしい。

困り果てたテイトが、ヒュウガを押し退け様と身体に力を込めた時ーーー


「ー何をしている。」
「ーー!!」
「っ!!」
背筋が凍りつく様な絶対零度の低音が響き、
ーーーテイトの上に乗し掛かっていたヒュウガの首筋には、白く輝くサーベルがあてがわれていた。



ーーーーーーー
「あっアヤナミ様!」
「………。」

引き摺られる様にして腕を牽かれ、
テイトは下級仕官用の仮眠室に連れ込まれた。


室内に入ると同時に鍵を掛けられ、
硬い扉に背を押し付けられる。
「ぐっ…、っ…あっあやな……んぅっ!」
骨が軋む程に押さえ付けられ、呻きと共に発した叫びは
唇が塞がれた事により、アヤナミの口内に消えていった。

「ん…ふぅ……ん…、」
無理矢理歯列を割り開かれ、奥へと潜んだ舌を絡め取られて強く吸われると、
頭をじんとした、甘い痺れが駆け巡った。
「……っぁ、……ん」
くちゅり、と水音を立てて舌が離れ、
銀糸を曳いてアヤナミの唇が離れていく。

これから始まるであろう行為を想像し、甘く蕩けていたテイトの思考を、
アヤナミの凍えた声が打ち砕いた。

「テイト。」
「ぁ…はぁ…はぁ…、はい、アヤナミ様。」

アヤナミは、華奢な顎に手をかけ
潤む翡翠を冷たく見下ろし問い掛ける。「ヒュウガと一体、何をしていた?」
「…?アヤナミ…様?」
「答えろ。テイト、…ヒュウガと…何をしていた。…あの様な誰も訪れぬ場所に……二人きりで…。」
「!っ、アヤナミ様、誤解です!オレは何も…!ただ、ヒュウガ少佐を探してて、少佐を見つけたんですけど、ヒュウガ少佐、寝惚けてて、それで!」
「ほぅ…抵抗していなかった様に、私には見えたのだがな。」
「っ…!!違っ」
「黙れ。」

必死に反論するテイトの言葉を冷然と切り捨て、アヤナミは白い首筋に歯を立てた。
「ぁあっ!」
ぶつり、と肉が断たれる音が鈍く響き、テイトの白い首筋を、鮮血が紅く尾を曳いて流れていく。

其を追うように、アヤナミは唇をテイトの玉肌に這わせ、
首筋、鎖骨、胸元と、きつく吸い上げ
所有の印を刻んでいく。

「やっ…!あっ、アヤナミ様!ゃ、止めて下さい!」
(ーー!こんな風に、抱かれるのは………嫌だ!)

テイトは身を捩って必死に抵抗するが、両手はアヤナミの手によって頭上で一つに纏められ、
脚の間にアヤナミの大きな身体を押し込まれては、
テイトの僅かな抵抗等、無意味であった。

そうしている間にも、アヤナミの手は
肌を這い廻り、テイトの柔肌を蹂躙していく。
胸元の突起にアヤナミの温度の低い指先が触れ、
きつく押し潰し、
もう片方に歯を立て噛みつくと 華奢な肢体がびくりと跳ねた。

「ひゃ、ぁ、ぁぁあっゃ…やぁ!止めて…下さい!」 テイトは涙混じりに哀願するが、
アヤナミはそれに、嘲笑した。
「くくっ…ほぅ?そうか?………おかしいな。」
そう言って、アヤナミは軍服のズボンを下衣ごと引き摺り降ろし、
露になったテイトの幼い雄を握り込んだ。
「あっ…ひゃぁぁっ!」
竿の部分を上下に擦り、鈴口を爪先で引っ掻けばとろりと蜜が溢れ、アヤナミの掌を卑猥な水音を立てながら濡らす。
「テイト…お前の躰は、そうは言っていない様だが?」
「ふっ…ん…ぁっちが…っアヤナミ…さ、ま」
わざとぐちゅぐちゅと音を立てて幼い雄を扱いながら
紅く染まった耳許で囁くと、テイトは幼子がいやいやをする様に、首を振った。


ーーーその時。
「あー、や〜っと昼休憩だぜ〜」
「そうだな〜〜ふわぁ〜…っつーか俺なんか夜勤明けだしな〜」
「!!!っ」
扉越しに、軍靴の音と 一般兵のものであろう話し声が聴こえてきた。

「あっアヤナミ様!…人が来ます!止めて下さい!」
テイトは小声でアヤナミに制止を訴えるが、
当のアヤナミは其を無視して行為を進め、
鈴口から零れた蜜を利用して、テイトの後孔に指を突き立てた。
「ーーーっぁ!」
かろうじて悲鳴を呑み込んだテイトにくつりと嘲って囁く。「…あまり声を出しては、外に居る連中に、聞こえてしまうぞ?」
「っ…ん」
テイトはきゅ、と唇を噛みしめ、目を瞑り、押し寄せる快感に必死に耐えようとするが、
躰はそんなテイトの意思を裏切る様に、アヤナミの指を呑み込み、締め付け、
あまつさえ 先をねだる様に腰を擦り寄せている。

「あっ…そういえば、この区画には、仮眠室が在ったんだよな?」
「ぅん?あぁ、そうだな。…あっそうかお前、夜勤明けだもんな〜」
「!!(うそ!そんな!)」
驚愕に目を見開いたテイトは、今度こそ、行為を止めて貰おうとアヤナミを見た。

ーーだが、
「テイト…」
「っ、アヤナミ様!んぅっ?」
開いた口に、普段はアヤナミの手を覆っている手袋が押し込まれ、
「ーーこれを噛みしめて、声を殺せ。」
「!?ーーーっぅぅっ!!」
アヤナミの指が引き抜かれ、代わりに
猛ったアヤナミ自身がテイトの内側を深く穿った。

「んっ…ふ…ん…ん…ん…!」
アヤナミが腰を打ち付ける度、卑猥な水音が静かな室内に響き、それがいっそうテイトの羞恥を煽り立てる。
「んで?お前、どーすんだよ?昼飯食わずに仮眠とるわけ?」
「!っ…ぅ(ど…どうしよう、こんなとこ、見られたら…オレ!)」
「んー、そーだなぁ飯食いたいけど、んー…よし、やっぱ俺、眠たいし、先に仮眠取ることにするわ!」
「そっか、わかった!じゃーなー!」
「!!(まずい!)」

足音が此方に近づいて来るのにも拘わらず、アヤナミは一向に抽挿を止めようとはしない。
逆に、よりいっそうテイトを煽る様に
激しく腰を打ち付けてくる。


ーーーかつり、と軍靴の音が、扉の後ろでぴたりと止まった。
「ーー!(もう、駄目だっ!)」
テイトはぎゅっと目を瞑った。

その時。
テイトを穿つアヤナミの動きが止まり、口内に押し込まれていた手袋が抜き取られた。
「…?っは、…あっアヤナ…「次回の仕官学校視察の件について、部下と内々に打ち合わせておきたい事が有る。…悪いが、仮眠なら他所でとりたまえ。」…!」
アヤナミが、濃厚な情事の薫り等、
一切させない冷然とした声で、兵士に向かって呼び掛けると、
「!?はっ…そうとは知らず、申し訳ございませんでした!」
扉越しに、恐縮しきった兵士の声が
テイトの耳朶を打った。

「いや…かまわん。………行け。」
アヤナミがそう返すと足早に、軍靴の音は去って行った。

兵士が去って、
テイトが安堵の息を吐くと、額にアヤナミの唇が押し当てられた。
「ーー!アヤナミ様?」
「すまない、テイト。」
「…アヤナミ様…。」
「…解っていたのだ。お前とヒュウガの間に、何も無かった事など。………だが、私は…」
「…。」
「お前がヒュウガに押し倒された光景を見てーー頭に血が昇り、……抑えられぬ感情のままに、このような、……本当に、すまない。」
「…アヤナミ様…」
テイトは暫し、混乱した。
それはつまり、もしかして、ーーもしかすると。
「あの…アヤナミ様。」
「なんだ?テイト。」
「ぇっと…間違ってたら、すいません、でも、あの…それって、もしかして……………嫉妬…してくれてた……んですか?」
「……………………………………。」
「あっ、あの!すみません!ち、違いますよね?オレ…「そうだ。」ふぇ?」
「そうだ。テイト。」
「………アヤナミ様…///」

アヤナミの言葉によって、先程までテイトの胸の内を占めていた悲しみは色褪せ、代わりに歓びが
じんわりと優しく広がっていく。
胸の奥が、温かなモノで満たされ、
自然と顔が笑みの形に綻んだ。

「さて、ーーそれよりも、だ。テイト。」

アヤナミは、掌で
笑みの形をとっている 滑らかな頬を包み込みながら、
あと少しで唇が触れ合う程に顔を寄て、囁いた。

「ーーー動いて良いか?」

同時に、突き上げる様に腰を揺すると
テイトは、矮躯を震わせ甘い悲鳴を上げた。
そして、解放された腕を首に回し、先を乞う様に 腰を摺り寄せる事で、了承の意を、アヤナミに告げた。


ーーーーーーーーー結局、その日は
コナツによって発見されたヒュウガがナゼか再起不能であった事と、参謀部の長であるアヤナミとその補佐官であるテイトが、夕刻になる迄参謀部執務室に戻って来なかった為、
執務室は、溜まりに溜まった書類の山で、埋め尽くされる事となった。


end


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