novel 暗闇で君を覆う(三萬打企画略奪愛なアヤテイ。R−18) テイト=クライン。貴様がその翡翠に映す者は、誰だ? 死した優しい親友か。 瞳に宿る傲慢な天使か。 ―――それとも愛する死神か。 ―――――――― 力を籠めれば折れそうな程細い腕を、重たい縛鎖で頭上に拘束し、抵抗を示す躯を押さえ付け、清らかな白い肌を暴く。 この少年を捕らえてから、もう何度繰り返したか、解らない行為。 乗し掛かる私を、嫌悪にまみれた翡翠の瞳が睨み上げ、次いで、固く引き結ばれて白くなっていた口元が戦慄いた。 「――……ぁっ、ぅ…ん…。」 口が開く瞬間を見計らって外気に晒されていた幼い性に指を絡めて緩く擦り上げる。 吐き出す筈の罵声を喘ぎに変えられた少年が、悔しさと羞恥、そして快楽に唇を噛みしめる様を見て、うっそりと口端がつり上がるのを自覚した。 己の掌中で立ち上がっている先端の狭間を押し広げ、 指の原で強く擦ってやれば、小孔からは熱く濡れた白濁が溢れ、色付いた口唇からは悲鳴めいた嬌声が零れた。 白濁にまみれた指先を固く閉ざされた秘部に突き立て、押し入ると、内臓が熱く絡み着いてくる。 ぐるりと中を掻き回し、誘う様に蠢く内壁を深く探る。 その間、堪える様に閉ざされた緑石の瞳に、己の姿が映った事等、一度として無かった。 ――――― 身の裡に潜らせた指を、纏わりつく粘液と共に引き抜き、 代わりに欲に猛った雄を宛がい、華奢な肢体を貫いてゆく。 程好く肉の付いた脚を抱え、腰を進めて激しく揺さぶると、上気して血行の良くなった桜色の唇からは、欲を含んだ声が高くあがった。 ―――だが、依然として、瞼の奥に隠れてしまった翡翠の瞳が、己を映す事は無い。 ………この少年は― テイト=クラインは、私に抱かれながら、闇に閉ざされた視界にいったい誰を想っているのだろうか。 死した優しい親友か。 瞳に宿る傲慢な天使か。 …………それとも、あの忌々しい、金髪の死神か…。 「テイト=クライン。」 「……っ、!く、あっあああっ……!」 「…目を開けろ。」 「…っ、ぃや、…はぁっ……だっ!……っ、ひっ……ぁ…ぁ…!!」 拒絶の言葉に、腹の裡から喩え様の無い怒りが沸き起こり、激情のままに震える矮躯に腰を叩き衝ければ、 年の割に幼さを多分に残した顔が、屈辱と抗いきれぬ快楽に歪んだ。 ―――それでも未だ、瞳は己を映さない。 貪る様に口接けても、 激しく掻き抱いても、 ―――喩え、愛の言葉を囁こうと。 その事実に絶望しながらも、何時かは 己を愛してくれるのではないかと切望しつつ、 ………そんな己を愚かだと嘲笑いながら、 アヤナミは少年を暗闇の中で、抱き続けた。 end [*前へ][次へ#] [戻る] |