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novel
こっちを向いて!(五千打記念小説アヤテイR−18)
薄暗い執務室で、テイトはアヤナミの膝に乗り上げ、首に腕を回す格好で抱き着いていた。
そのまま広い胸に顔を埋めて甘える様に擦り寄ると、手袋を外した大きな掌が頭に乗せられ、よしよしと撫でられる。
普段なら嬉しいと思えるそれが、何となく面白くなくて頬を僅かに膨らませて拗ねた様にそっぽを向くと苦笑と共にアヤナミが口を開いた。「先程から、何をそんなに拗ねている。」

しかし、テイトは答えようとはせず、代わりにアヤナミの薄い唇に自らのそれを寄せ、そっと口付けた。
テイトから口付けてくる等という事は滅多に無く、アヤナミは珍しいテイトの行動に一瞬驚きの色を浮かべるも、直ぐ様愉しげな笑みを敷き返す様にテイトの華奢な顎を掴んで歯列を開かせ、舌を差し入れ濃厚な口付けを施した。
「ん…ふっ……んっ」
深く絡ませた舌を解いて解放してやると銀糸が尾を曳いて二人の間を伝っていく。

それを目で追った後、アヤナミは再度問い掛けた。
「…テイト、どうしたのだ。……一体何が気にくわないのだ。」
テイトは暫くむっと押し黙っていたが、少しして、蚊の鳴く様な小さな声で呟いた。
「………余所見、しないで下さい。」
「……テイト。」
「我儘言ってるのは、解ってます。でも……」
「…でも、……何だ?答えろ、テイト。」
「……アヤナミ様には、オレだけを、見ていて欲しい……です。」
テイトは頬を紅く染めながらも、真っ直ぐにアヤナミを見詰める。
「ほう…。」
見上げた先、アヤナミの深紅の瞳が嬉しげに細められた。
「良いだろう。…テイト、お前の、望む通りに………」


ーーーーーーーーー

上気して、薄紅に染まったテイトの肌の上をアヤナミの掌が這い回り、時折、無防備に晒された胸飾りに触れてくる。
その度、テイトの唇からは艶めいた吐息が零れ、それがアヤナミを愉しませる。
「ん……あっ、アヤナミ様……」
繰り返される愛撫だけでは足りなくて、強請るように腰を寄せると布越しに熱く猛ったアヤナミを感じてしまい、テイトは首筋迄も紅く染めた。
「テイト……。」
欲に濡れた低音がテイトの耳を擽る。
声に煽られ、テイトは潤んだ翡翠でアヤナミを見詰め、先を強請った。
「アヤナミ様……もう……、」
「欲しいか…?テイト。」
腰を掴まれ密着させられ、より強くアヤナミの熱欲を感じてしまっては、テイトに我慢等出来る筈も無かった。

「アヤ…、ナミ様。……欲しい、です。……アヤナミ様が…………欲しい。」
見上げた緋玉は、熱い欲望に濡れていた。

ーーーーーーーーー


性急な所作でズボン毎下衣を引き下ろされ、アヤナミの熱塊がゆっくりとテイトの中に埋め込まれていく。
「あっ…あ…っは、んん、」
「っ……テイト、少し、力を抜け。」
ろくに解さ無かった為、テイトの秘部はアヤナミの侵入を拒む様に締め付けてきたが、2、3度浅く抽挿を繰り返し内側の敏感な箇所を擦り上げてやれば、
嬌声と共にアヤナミを奥へ誘い込もうと蠢いた。
その動きに合わせてアヤナミはテイトの細腰を支えてやりながら突き上げる。
「ゃあっ……あっ、ん……ひっ…あっ…あっ、」
それと同時に快楽の涙を溢す幼い雄を上下に擦って愛撫を施すと
テイトは堪えきれ無いとばかりに甘やかな喘ぎをあげた。

何度となく突き上げ、蕩かされた肉壁はひくついて、埋め込まれたアヤナミ自身に絡み付き貪欲に快楽を貪ろうと食い付いて離そうとしない。
「テイト…こんなに健気に締め付けて…可愛らしことだ。」「あっ…んん、いわ…ない、で…下さい!……あっぁあ、」
アヤナミの揶揄に反論しようと口を開こうとすると、狙った様に、ある一点をアヤナミの先端が掠めた。
其所を擦り上げられる度に背筋を痺れる様な快感が駆け抜けていく。
「ゃあっ…あっ…あぁ、ん……あっぁぁぁあっ!!!」

そして、幾度目かの抽挿の後、テイトはアヤナミの掌に白濁を吐き出し
「……くっ、」
遅れて、アヤナミもテイトの中に熱い奔流を解き放った。


ーーーーーーーーーー
くったりと己の胸に凭れて脱力している小さな躯を抱き締めてやりながら、
アヤナミはあやすように腕の中のテイトに声を掛けてやる。「機嫌は治ったか…?テイト。」

すると、テイトは恥ずかしそうにもぞもぞと身体を動かし顔を胸に押し当て、そろそろと腕を回してぎゅう、とアヤナミに抱き付いて
アヤナミの鼓動を聞きながら、テイトは幸せそうに呟いた。「はい、……アヤナミ様、大好き、です。///」


end

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