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天と地と6の騎士
完結
「ここは?」

ここはどこ?私は誰?

ロミオのポーズで大袈裟にスポットライトを……って、それはもういいか。

俺は神様の言った通り元の自分の世界には帰れなかったようだ。

ここにはパチンコ屋も駅前スクールもなかった。

どこかの部屋の中のようだ。

「勇者よ!」

そう俺を呼んだのは金色の髪の男性。

その途端、光のイメージを頭に浮かべた。

日光、電気、光・光・光。

え?なにルーフィスと一緒って事?

あ、ルーフィスに似ている気がする。

今度は彼が光の騎士だってか?

「今度は勇者?!神子じゃなくて?」

「神子?そうか、そなたは神の子なのか。ならば神子と呼ぼう。私の名はラキ。そしてこちらにいるのがエルスディア。」

そう紹介されてそちらを向く。

青い髪の男性がいた。

彼を見た瞬間に水のイメージを浮かべる。

清流の川

井戸、雨、水・水・水。

え?青の騎士?

「私達2人は国を作るために妖魔を退治すべく入ってはいけない禁断の森の中にいた。そこにそなたがいたのだ。そなたが神の子ならば神が私達に遣わしてくれたのであろう。」

「見た事のない黒い夜の精霊のような方、まさしく神からの使者。」

ん?

ラキ?とエスルディア?

どこかで聞いた名前じゃないか?

国を作る為に妖魔を退治?

そういえば言葉はラキ王国のモノだったが、二年間副音声で聞き続けた無意識学習の為、なんなく理解出来た。

「あのぅ、ここはラキ王国ですか?」

口についていた自動翻訳も今はないようだが、なんとか自力で話せる程度の会話力は身につけているようだ。

「この世界にまだ国は一つも無い。妖魔がはびこっているからな。だが私が建国すれば確かにラキ王国と言う名を名付けよう。」

「神子って今度は何代目?」

「今までで、神の子が現れたのは神子が初めてだ。神子の名を教えてはくれないか?」

「俺は東郷雅春……雅春。」

「マサール?マラール?言いにくいな。すまないがマラールと呼んでも構わないかい?」

「はぁ、まぁいいですけ……ど。前もそうだったし……あっ!」

ファム司祭が、俺にマラールと名付けた時の事を思い出す。

『マラール……それは初代様の名じゃ。』とか言ってなかったっけ?

神様はなんて言ってた?

俺は目覚めだって。

神様が、この世界で寝ているから起こせって言って、この世界に突き飛ばした。

俺は色々な事を思い出す。

初代は男性。

ステンドグラスの黒目黒髪は初代がモデル。

初代は俺と同じ方法で騎士を覚醒していた。

そして……なによりもクコと言う飲み物。

もしかして……。

もしかして……。

いや、もしかしなくても……。

初代の神子って俺の事かぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!


end



え、そんなオチ?

うん…そんなオチ。

嘘だー!!!

本当に完結

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