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アヴィラ
キアロイ
キアルーク様との夜の生活は、僕には激しい。

キアルーク様はいたって普通だと主張されるが、朝まで翻弄されている身としては絶倫だと思うし、普通ではないと思う。

そう申し上げたところ、キアルーク様は眉を顰めた。

「ロイが相手だから回数が増えるだけだ……だから普通だろう?」

「一晩で6回も7回もなさるのは、やはり普通ではないと思います。」

「…………周りの者達に聞けば6回など少ない方だと言われたぞ。それに玩具も器具も魔法も使わないなど、お前がその内に俺に飽きるのではないかとも心配された。だが、私は例え命持たぬモノであってもお前の中になどいれたくない。お前に触れるのは私だけで良いのだから。」

「器具とか玩具とか魔法は使って欲しくないですから、そんな心配はされなくても構わないですが……6回で少ないとか、誰に聞いたのですか。」

「マルスは一晩で10回は普通だと言ったし、カインも6回なら少ない方ですよねと言っていた。レイスは自分の回数ではなく、相手を何度絶頂に押し上げるかを数えるタイプだから自分の回数なんて覚えていないとも言っていたな。」

キアルーク様の周りの人に普通を求める事自体が間違っていた!

「ロイ。」

降ってくる唇に身を任せる。

回数や時間は確かに普通じゃないかもしれないけれど、玩具や器具や魔法を使う事を嫌がるキアルーク様は、キアルーク様の周りの人達の中では一番普通なのかもしれない。

「キアルーク様。」

キアルーク様から振って来たキスを受け止めて、ゆっくりと身を任せた。


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