アヴィラ
32
それから数日、レイスは、夜、私を拷問だと言いながら抱き、朝には城の執務室で執務をこなしていた。
レイスがいない間は、怪しげな道具を使われて翻弄される。
カインが魔法石で動くように作ったと言う男性の性器の模型。
そんなモノを身体の中に押し込まれて、レイスが帰って来るまで快感に狂う。
そしてレイスは執務から戻ってくると、私を抱く。
私はレイスが執務の時間に気を失う事で休む事が出来るが、レイスは不眠不休。
レイスの目の下には隈が出来て、今の状態では、むしろ拷問されているのはレイスの方でなないかと思う。
「はぁぁあん……あぅっ……んくっ……レイス……少しでも……休んで……。」
「駄目ですよラファー。これは罰ですから。」
「違うっ!そうじゃ……ああぁんあ!」
多分、陛下がいらっしゃらない分の執務は普段よりも忙しいのだろう。
段々とやつれていくレイスが心配で心配で仕方なかった。
そんな日が1週間と2日ほど続いた夜、私の目の前には2人のレイスがいた。
「レイス?」
「「はい?」」
「何故、2人……。」
「「執務の間に、貴方達を、ラファーとカナメを休ませていては拷問にはならないと言う相談をカインとしました。そして、その問題を補って貰う為に特別にカインに私達が増える魔法薬を調合して貰いました。」」
「増える魔法?」
「「これでもう心配する事はないでしょう?1人が執務と休息を、1人が貴方に快感と言う責め苦を与えます。そうすれば休む事なく貴方達に快感と言う苦しみを与えられる。なにせこれは犯した罪への拷問なのですから。」」
「カインが魔法で……その、カナメは辛い目にあっていないか?」
私がそう聞くとレイスの片眉がピクリッと動く。
「「ラファー、前々から思っていましたが、少し貴方はカナメを気にかけすぎですね。」」
そう言うと、片方のレイスに私は抱きかかえられた。
「「さて、本当の拷問はここからですよ。拷問にふさわしい場所に案内してあげましょう。ようやく完成したのです。」」
レイスはカインに何かを貰っていたのか、魔法石を発動させて「飛べ。」と唱えた。
途端に私とレイスは見た事のない部屋へと移動した。
そこは石畳で出来た部屋だった。
本当の牢屋のようだ。
それなのに貴族が使うような豪華で高級感のあるふかふかのベッドが置いてあった。
「ここは?」
「「ここが貴方の真実の拷問部屋ですよ。ほら見てみなさい。」」
レイスが指差したのは拷問器具として知られている三角木馬。
だけど多分、普通のとは違った。
乗せられる部分が鋭角ではなく随分と丸い。
しかも、その真ん中には男性器が聳えていた。
私はそれを見て、少し怖いと感じる。
「「そしてほら。」」
そう言って見せられたのは、その木馬とベッドを映すようにある、部屋の壁一面の大きな鏡だった。
「「この鏡で感じているラファーを映して、ラファー本人にもどんなにイヤラシイ顔をしているのか知って貰いましょう。」」
レイスがそう言うと、ヒュンッと風が吹くとカインが現れた。
「レイス、1人は執務室にいる約束だったはずだ。仕事が片付かないだろう。」
「「ええ、今、行きますよ。ああ、そうだ。カイン、ラファーがカナメを心配しているのです。カナメが今、何をしているのか見せてあげる事は出来ますか?」」
と2人のレイスはニヤリと笑った。
そしてカインも。
「ちょうどいい、カナメもラファーの事を心配している。ラファーが何をされているのか見せてあげてくれ。あとでお互いを見る事が出来るようになる鏡薬を届けさせるよ。」
「「有り難う、カイン。」」
カインにレイス達が返事をすると、レイスの1人をカインは執務の為に連れて行った。
残されたもう1人のレイスと私。
このレイスは魔法のレイスなのか、それとも本物なのだろうか?
チラチラとイヤラシク改造されている三角木馬を見てしまう、そんな私を残された方のレイスは笑った。
「そんなにアレが気になりますか?だけどまだお預けです。あとでたっぷりとあの上で鳴いて貰いますけどね。あの上で快感に狂っている姿をカナメにしっかりと見て貰いましょう。貴方がいやらしく喜んでいる姿を。」
そんな事を言われてゴクンッと咽喉がなる。
「ほら、こんなにいやらしい顔をしているでしょう?」
とレイスは私の顎を掴んで鏡に向けた。
確かに欲情して、顔を赤くしている私自身が映っていた。
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