HEART's(裏夢小説)
この変態は!12
朝。目覚めと同時に腰に違和感を感じた。
虚ろな目も時間が経つにつれて、覚醒してくる。
………。
なんでローが私を抱きまくらみたいに抱き着いてるの。
苦しいんだけど。いや、それ以前の問題で恥ずかしいんだけど。
『ロー、ロー。起きてよ。離して』
「………スー、スー」
気持ち良さそうに眠るロー。
………。
どうしよう。このままもう一度寝ちゃおうか。いや、でもこの体制きついし。
あー、でもロー起こすのも可哀相だよね。昨日私が寝たあとも遅くまで医学書読んだりしてたみたいだし。
………まぁ、起こしても大丈夫か。
『ロー!朝だよ、起きて!!』
「……黙れ」
黙れって何よ。黙れって!朝なのに起きないローがいけないんでしょ。こっちはローに掴まれて顔も洗いにいけないのに。
そんな私の心情を露知らず。ローは再び寝はじめた。
もう我慢出来ないんだから!人がせっかく優しく接してあげたのに、いくら私が大好きな人だからって容赦しないんだからね。
『早く起きてよ、低血圧!!』
ドンッとローの体をおもいっきり押し退けた。すると、ローの体はベッドの端まで追いやられてベッド下に布団と一緒に落ちた。
………さて、
どうしようか?
「ミユ」
『…は、はぃ』
初めて名前を呼ばれたことに喜びたいところだが今はそれどころではない。
どす黒いオーラを放ちながら私を追い詰めて来る。
何でしょうね、このデジャヴ。この前もあったようななかったような…。
「お仕置きだ」
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