R18 BL short story(BL小説/エロ小説)
初めての夜2


なんてしばらく思っているとタケルは洗い終わったらしく『お先…』と言って濡れた身体を拭きながら出て行ってしまった。
風呂ですらも、俺のことを構ってくれない…。


ナンナンダヨ!?
タケルのオオバカヤローーー!!


バスルームから出て行ったタケルに思いっきり、アカンベをする。
頭の中で、絶対に今日はエッチなんてしてやんない。
こんなに俺をほっておくタケルが悪いんだ…、なんて事を思いながら、俺も身体を洗っていった。

風呂から出るとタケルはもうベッドの中に入っている。
男二人で寝るからセミダブルのベッドを購入したけれど、なんか一緒に寝たくない。
でも、余分に布団なんて無いし…。

「早く寝ようぜ。サトシも疲れてんだろ??」

俺がベッドの前で立っているのに気付いたのか布団を捲りながら、なんて言って来る。
どんなにオオバカヤローーって思っても、このたった一言の言葉に、俺は弱い。
こんな短い言葉でも、俺のことを気遣ってくれてるなんて思ってしまう。
俺ってつくづくタケルに弱いんだなあって…。

「うん…」

頷きながらベッドの中へ入っていくと、タケルはいきなり俺の身体をぎゅっと抱きしめてきた。

絶対にあり得ないと思っていたからドキドキして…。

でも、今日はエッチをしないって決めたんだ。
抱きしめてきたタケルの手を払おうとすると、逆にその手を掴まれてしまい、胸の中に引き寄せられる。

「…ち、ちょっと!疲れてるから寝るんだろ?!」
「何言ってんだよ、同棲初めての夜…。俺たちにとって『初夜』なんだぜ?」
「だったら何でさっきまでほっといたんだよ。風呂でいちゃいちゃしたかったのに…」
「お前、バッカだなあ。俺が冷静でいられたとでも思ってんのかよ?」
「だって、さっさと出ていったじゃないか」
「ほら、ここ触ってみろよ」

タケルは掴んでいた俺の手を、身体の中心へと持って行く。

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