R18 BL short story(BL小説/エロ小説)
手錠で拘束して固定8
お客様は最初ここへ来た時は誰でもいいから抱くつもりできたらしい。
何だか仕事が上手くいかなくてムシャクシャしていたって。
セックスでもして気晴らしをしてスッキリしようと…。
それでたまたまここにたどり着いたらしい。
フリーだったので、たまたま空いていた僕が相手をさせてもらった。
でも僕を見た瞬間、そんな気持ちが恥ずかしくなったそうだ。
少し話しているうちに、セックスでの気晴らしなんて気持ちもなくなった。
僕と会って話をしたいって…。
お客様からそんな話を聞かされて、嬉しかった。
こんな僕でも必要とされているって。
あの後、僕達はいつものように話をした。
お客様の好きな音楽。
今日あったことなど…
他愛ない話ばかりだけど、僕にとってはとても幸せな時間だった。
時間が来るとお客様は僕の頬にキスをして帰って行った。
『また、誠也君に会いにくるね』
僕とまた会うことを約束して…。
いつもしてくれるキスだったけど
この日のキスは僕にとって忘れられなかった。
帰ったあともしばらくの間、心から温かかった。
辛い事もあるけれど
楽しくて、嬉しいこともある。
僕だけじゃない。ここにいる人、皆。
お客様や、僕達のことを知らない人、皆…。
今日も僕の仕事が始まる。
部屋を綺麗にして、身形を綺麗にして…
――ガチャ…
「いらっしゃいませ……」
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