R18 BL short story(BL小説/エロ小説)
手錠で拘束して固定7
でも不安になってまくし立てるように話していく。
『…変なこと言ってすみません。僕みたいな人に嬉しいなんて言われたら迷惑ですよね。
もう二度と言いませんから、僕を指名から外さないで下さい。
お願いします…』
『……』
見上げて言うけれど、お客様からは何の反応も無かった。
やはり変に思われたんだ……
泣きそうな顔になっているのが分かる。
沢山いるお客様の中の一人というのは分かっていても、この方に嫌われるのは辛かった。
目頭が熱くなり、鼻の奥がツーンとしてくる。
隠したくても隠せなかった。
お客様の前で僕は泣いてしまった。
『誠也君…』
お客様は優しい声で僕の名前を呼んでいる。
でも、泣きじゃっくりをあげてしまい、上手く言葉が出てこない。
『誠也君』
もう一度名前を呼ぶと、頬を伝う涙を指で拭ってくれた。
『ごめ…っ…い。だから…僕…、僕…』
『泣かないでいいんだよ。誠也君に嬉しいと言われて僕もとても嬉しかったから。
いつも君を指名しているのに何もしないで帰る僕を変に思っているんじゃないかと不安だった。
でも、誠也君はそんな僕に指名されて嬉しいだなんて…。
ちゃんと答えてあげればよかったんだけど、あまりにもビックリしてしまって…。僕の方こそごめん』
お客様は僕の頬に唇を付けると、そっと胸の中に抱きしめてくれた。
僕…変に思われていなかったんだ
嫌われてなかった…
下げていた腕をそっとお客様の背中にまわし、胸の中に顔を沈めた。
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