R18 BL short story(BL小説/エロ小説)
肉体に感じる快楽5


翌日、小田に話があると言って昼休みに未使用の会議室へと呼び出した。

「どうしたんだ、何かあったか?」
「…いや」

テーブルに腰掛けて腕組をしながら小田が話しかけてくる。
黙ったまま見つめていると、小田が少しずつイラついてくるのが雰囲気で分かった。
なおも黙っていたらテーブルから降りてドアに向かおうとしている。今が言う時かもしれない。

「小田課長、昨日は楽しかったですか?」
「何を言ってるんだ?」

俺の言っている事が分からないという言い方をしてくる。
この凛とした口調も気に入らない。どこまでも俺達ノンキャリアを小ばかにしているようにしか見えなかった。

「俺は楽しいと思ったんですがね?夜中近くの○○ホテルで男と密会。いや、ホテルだからセックスが正解か?」
「……ッ!?」

ドアノブに手を掛けていた小田が酷く驚いた形相でこちらを振り返った。
そりゃそーだろう。居るなんて思わない時間や場所で会社の奴に会うんだ。
しかも、男と会っているのを見られたんだから。
こんな形相をする小田を初めて見た気がした。湧き上がってくるのは何とも言えない優越感。
今は俺のほうが小田より上位にいるのが分かる。

「しかも脇道とは言え、道端で抱き合ってディープまでしてるんだからなあ…」
「……っ」

ノブを掴んでいた手が離れて下にさがり、拳を握り締めていた。
閉ざした口から何が出てくるのか楽しみでニヤニヤしながら待っていると、小田はいきなり俺の前で土下座をしてきた。

「頼むっ!何でもするからこの事は誰にも言わないでくれ」

額を床に擦り付けるようにして言ってくる様子は何とも小気味良かった。
何せあの小田が俺に土下座をしているんだ。気持ちよく感じないわけが無い。
それに何でもすると言ってきている。使わない手はないよな?

「小田課長さんよぉ、何でもするって言ったよな?その言葉に二言は無いよな?」
「あ、ああっ…言わないでいてくれたら何でもする!」

顔を上げて懇願するように言ってくる。
何でもか……。どうしたら小田が一番屈辱に感じるんだろうか?それだけを考えながら追い縋る小田を見つめていた。


……!?あるじゃないか。一番の屈辱で、逆らえない事が。

小田の前にしゃがみ込んで顎を持ち上げてやる。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!