R18 BL short story(BL小説/エロ小説)
肉体に感じる快楽3


坂本はそんな俺を嘲笑うかのように、少し呼吸が整うと中に挿ったモノを抜き去って上から降りてしまった。
今まで一つに繋がっていたソコが、急激に冷えていく。もっと欲しいと感じていても、自分が満足するとそれ以上は何もしてくれなかった。

「ごちそーさん。じゃ、シャワー浴びてくる」
「……」

その時はもう俺なんか見ちゃいない。その先にあるシャワールームだけ。
『一緒に入ろうぜ』なんて言葉も一度もかかってきたことは無かった。


ただ…体だけの関係。都合のいいただの便所。
ほんのひと欠片さえも『好き』という気持ちは無いんだろうか?


一人残されたベッドの上でいつも同じ事を考える。
そしていつも…答えは出てこない。
本当なら俺の事を好きで、そうして体を繋げるのが一番なんだと想う。
でも、坂本が俺の事を感情として好きじゃなくてもイイと思う俺が居る。


必要な時だけ――
セックスという肉体に感じる快楽を求めたい時だけでも。


その度に俺は全てを使って坂本を、自分を……気持ちのいい空間へと導いてやる。
俺の体の味がどんな奴よりも美味だということを、坂本の体に頭に刻み込んでいってやれば。


他の奴の体なんかよりも俺の体が一番美味で、何度でも味わいたくなると感じるから。
そうすれば何処へ行ったとしても、必ず俺の元へと戻ってくる。



俺の体という媚薬で…――虜にすればいい。
少しずつ、侵食していけばいいんだと…。

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