R18 BL short story(BL小説/エロ小説)
熱を帯びる2


「わかってるわよ、だからこれ持ってきたんだから。ちゃんと綺麗に剃ってきて」
「?!スネを剃れって言うのかよ」
「当たり前でしょ。女性になるのにスネが濃いなんておかしいじゃない」
「人事だからって言いたい放題言いやがって」
「つべこべ言わない。部室のシャワールーム借りて剃ってきてね。それと、一緒にこれも着てくる事」

俺に反論の余地を与えずに、折りたたんだチャイナ服とベビーローション、T字剃刀を渡してきた。

「細川、仕方ねえって観念しろ」
「坂本、お前自分じゃないから言ってるだろ?」
「当ったり前だろ?」
「……」
「さ、早く行ってやってきてよ。坂本君、細川君が逃げないように付いていってね」
「了解。さ、行くぞ」
「お前、後で絶対何か奢ってもらうからな」

『はいはい、奢ってやる』と言いながら、坂本は俺の背中をして教室を後にした。


俺の後に坂本が部室へ入ってくる。俺達は同じバスケ部。
椅子に座ると深いため息をついた。

「なあ、本当にやらなくちゃダメか?」
「ダメだな、観念しろって」
「だけど…」
「諦めろって、今日だけなんだ」
「…人の気も知らずに」

ブツブツ言いながら制服のズボンを脱いでいく。
坂本が濡れるからソックスと靴も脱げって言うもんだから言う通りにした。
お互いに合宿なんかで裸を見ているから平気なはずなのに、ちょっと気恥ずかしい。
これからスネを剃ってこいつを着なくちゃいけないからかもしれない。
それに坂本は俺のほうをジッと見つめている。

「何ジッと見てんだよ」
「い、いや…」

慌てて俺から目を逸らすと『早く剃れよ』と言ってきた。
なんなんだ?
でも、クラスの皆に怒られるのもイヤだからベビーローションを手にとって足に塗りつけていく。
ぬるっとしていて冷たくて、ちょっと気持ち悪い。鏡を見ながら剃刀で剃っていく。
両足を剃り終えると、ローションと毛を洗い流したくてシャワールームへと入っていった。

あれ、そーいえば坂本は??きっと長いもんだから外で待ってるのかも知れない。
ぬるめのお湯で洗い流し、渡されたチャイナ服を着ていく。
TVで見たりはしたけれど、自分で着ることになるなんて…。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!