愛しくて愛しくて|BL小説|エロ小説|裏夢小説|官能小説
互いの唇が触れた


「寝てなきゃダメだろ〜。ホラ飯は作ってやっからよ」


とベットの方に押しやると


「ありがとぉ〜…」


と祐希はごそごそと布団にもぐりこんだ。


ホント小動物みてぇだな…なんて考えながらとろろそばを作る。(汁ととろろかけただけ)


「できたぞ」


「ん…」


寝ている。寝付きいいな〜とか感心しながら起こした方がいいものか考え込む。


すると


「あ…そこ…ダメッ…」


祐希が寝言で呟く。


その瞬間心臓が飛び出るかと思うほどビックリして、ドキドキする。


何故か俺の視線は祐希のちょっと乾燥した唇に吸い寄せられて、いつの間にか思わず触れていた。


想像以上に柔らかい事に驚いていると


「んん…」


と祐希が呟き、俺が慌てて手を離すとちょっと間をおいて目を開けた。


俺は何でもないフリをして


「ホラできたぞ。これなら食えるだろ?てかお前寝るの早すぎるだろ〜」

などと誤魔化す。


いつもより少し饒舌だが祐希は気にせず


「ごめんごめん。あっとろろそばだ〜♪」


と食べ始め俺は内心ホッと胸をなでおろしていた。


祐希を見ると勢い良く食べる為色んな所につゆをまきちらしている。


「あ〜も〜そこらじゅうつゆだらけじゃん」


と拭いてやると


「んッ…ありがと」



と言われ、やたら二人の距離が短い事に気付く。


目が合い沈黙が少しあって、互いの唇が触れた。


そこからは止められなかった。


うだるような暑さの中俺たちは初めてつながった。


それからは互いの家に行けば必ず互いのカラダを貪り合った。


祐希は俺の事好きなのかな…とたまに思うが、えっちするって事は好きなんだろうと自分を納得させる。


でも最近祐希の様子がちょっとおかしい。


えっちの最中によく名前を呼んでは「何でもない」と言うし。


二人でいる時俺を見ながらボーっとする事も多く「大丈夫か?」と聞いても慌てたように「大丈夫だよッ」と言う。


もしかしたら…なんて考えてみてはその考えを無理矢理打ち消す。


祐希を失う事は考えたくなかった。


それくらいもう俺に祐希は必要不可欠な存在だった。


でも、突然歯車は狂い始めた。

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あきゅろす。
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