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キスしないと出られない部屋/坂本
[キスしないと出られない部屋]



坂本「へ…キス?」


『頑丈そうな扉…どういうメカニズムなんだろう』


坂本「うむ…ここは一つ ぶちゅっと…」


『うわぁぁぁッッッ』


坂本「いてててて…そんな嫌がることなかろ?」


『や、やだよぅ 坂本さん…』


坂本「えー…わしのこと、好かん?嫌いかや?」


『ち、違…別に、き、嫌いなんじゃなくて、純粋に 汚いなぁって…』


坂本「ハァ!?汚い!?ちょ…泣いていい…??…そら、嫌われちゅう方がマシなんじゃあ…?」うるうる


『ごめん、言葉のチョイスを間違えた…えっと…坂本さんて色んな女性にモーションかけてるじゃない?』


坂本「…それが…フケツよー、みたいな意味かの?」


『…ガキ臭い?…世間一般の女の子はみんなそーゆーモンじゃない?』


坂本「あははは…ありゃ 大人の挨拶みたいなモンなんじゃがの、ほーかほーか、 聚楽は気に入らんかぁ あははは」


『笑うモンなぁ…』プイッ


坂本「そら…真剣に聞けって感じで言うちょる?」


『あ、当たり間じゃん』


坂本「なんじゃ…おまんはわしの話ば 真剣に聞いてくれん癖にかァ?」


いたずらっ子みたいな顔で 坂本さんの瞳が私を覗き込んだ


『真剣に 聞いてますケド?私は…』


坂本「わしが…聚楽のこと、好いちょーっちゅーのも?真剣に聞いてくれとるかのぅ?」


『そ、それ からかってるでしょ…坂本さんはいつも…』


坂本「いつも…真剣じゃ」


『………!』


坂本「いつも本気ぜよ…?」


『な…』


坂本「聚楽 のほうが…わしの話を不真面目だと決め付けて、聞いてくれちょらんぞ?」


唇を耳元近くに寄せて甘く囁く


坂本「だからの…?ほら…」


坂本さんの柔らかな髪が私の顔に触れる
なんて距離 坂本さんの甘いムスクが鼻腔に残る


坂本「ゴメンねのチュー…って、のう?」


顎を捕らわれた私は 何も言えず、動けず、ギュッと目を閉じた


二秒くらいか、経った時 クス、と鼻を鳴らす笑い声を感じた

恐る恐る目を開けると同時に 頬にリップ音が響いた


『ひゃ?!』


坂本「お 開いたみたいじゃ…ほら 聚楽 、行くぞ」


出口に向かい 歩き出す坂本さんの袖を はっしと掴む


『……ず、ずるい…』


坂本「何が…?」


『色々…』


坂本「話ば…聞いとーせ?」


『そっちこそ…』


坂本「わしは聞いちょるきー」


何…もう…
女好きのくせに
私以外にモーション掛けて無いって確証がないなら 話なんて聞いてやらないから

こっちからも…ホントの気持ちなんて言ってやんないんだから…



end



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あきゅろす。
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