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お題、ナンパ/山崎

男「ねぇねぇ付き合ってよー」

男2「ほらほら」

『離して下さい…!』

男「君も楽しませてあげるから」

『本当にやめ…』


「━おまわりさーん!こっちです、女性が絡まれてまーす!」

男「あ?く、くそったれ」

男2「通報され…?ずらかろうぜ!」スタコラ




「おまわりさーん」と叫んでこちらに走って来た地味な格好の男性は、先輩である彼だった


『や、山崎さんー!』

山崎「大丈夫?絡まれてたみたいだから…」

『あ、ありがとうございます!助かりました』

山崎「今日は非番?昼間でも 女の子の一人歩きは心配だね、送っていくよ」

『えっ 悪いですよ…それに山崎さん、仕事は?その格好、変装中じゃ?』

山崎「いや 非番で私服だよ。変装の時は髪型がちょっと違うんだ」

『そうなんですか…地味な変化過ぎて気付きませんでした』

山崎「酷くない?俺助けに来たのに…」

「まぁ、そんな俺みたいな地味な野郎でも 隣に誰も居ないよりはマシだと思うからさ、行こう」

『山崎さんて…優しいんですね、ありがとうございます!』

山崎「えっ と、当然の事だよ」ドキッ

『こんな地味なのに レディに気遣いが出来るなんて、ビックリしました』

山崎「地味、関係無いだろ!酷いなホントに!」



━━━



山崎(さっきからあんまり喋らないなぁ、 聚楽 隊長)

山崎「良い天気だね、風が気持ちいい」

『そう…ですね』

山崎「…」(俺、嫌われてるんだろうか…)

『俺、嫌われてるんだろうか………とか思わせちゃってたら ごめんなさい』

山崎「えっ」

『山崎さん、優しいなりの地味な会話しか出して来ないから 隣を歩いてくれてる意味があんまり無いなーって思ってたんです』

山崎「嫌いだろ!俺の事!」

『地味だから 存在感や会話力が無いとか、そう言ってるんじゃなくて…』

山崎「じゃあどう言ってるんだよ、地味地味うるせぇよ!徹頭徹尾 ヒドイな君」

『手を……繋いでくれませんか?』

山崎「……え?」

『山崎さん、地味だから 私と手を繋いだら 仲良しに見えるかなって…
そしたら もう変な人は、寄って来ませんよ』

山崎「ま、まぁ そうかも…?」(えっとえっと? どーゆー理論?でも、手…ッッ!?)

『良かった…わぁ、意外と大きな手ですね!』

山崎「そ、そりゃ 男だから…」ドキドキ

『あったかいですね』

山崎「そ、そりゃ 生きてるから…」ドキドキ


チンピラ「おうおう、見せ付けてくれるじなねーか」

チンピラ2「地味な兄ちゃんには勿体無ぇカノジョだなぁ」

山崎「な、何だ おまえら…」

『エイエーイ!』

チンピラ&チンピラ2「ぐぽぁ!」「げっおォォ何だ腹がぁぁぁ」

山崎「…え…特殊能力?」

『変な人達ですね、気持ち悪いですね、行きましょ』

山崎「…」(何で俺が声掛けた時はこの技を使わなかったんだろう)

(俺に…………声掛けられるの、分かってた?待ってた?)


『山崎さん、お団子食べたい!』

山崎「え?あ?はいはい」

『早く早く』


山崎(ま、まさか…ね)




end



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