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パプヮ/(パプワ)/(コージ)/ほのぼの/店長
リク要素
・PAPUWA夢
・妹

[妹の提案]


━━━


「茱萸木は彼氏とか、いないんかのう?」


そう口を開いたのは 到底[女性]という表現とは程遠いが、かろうじて、生物学上の性別はメスという彼女だった


『んー、何??突然』


ウマ子「ほれ、私らはガンマ団、心戦組でも数少ない女子じゃろう」


『ウマ子は女子とゆーか…』


ウマ子「周りは男ばっかで、女子に飢えた狼共の視線が痛いばかりじゃが 数少ない女友達が変な男に引っ掛かるのは忍びないんじゃ」


『…で?』


ウマ子「同じように、わしのにーにも 長いこと彼女がおらんし 変な虫がついても、妹として心配なんじゃ」


ウマ子「つまり…茱萸木、にーにとくっ付け」


『は??』


ウマ子「茱萸木なら気心も知れとるし お兄ちゃんの結婚相手としても申し分無い」


『本当は??』


ウマ子「一生飼い殺せるワシの引き立て役にしてやろうかと」


『清々しいなぁ』


ウマ子「どうじゃ、地位、ルックス、家柄も恥ずかしくない男じゃぞ」


『その妹は恥ずかしくないんか』


ウマ子「にーにも、茱萸木のことは悪く思っとらんようだし」


『都合の悪い事は聞こえないシステムですか、そうですか』


ウマ子「じゃから…………せいやッッ!!」ドン


『のわっ!?』


巨体に押され、何の身構えも意識していなかった私の身体は いとも簡単に隣の部屋まで吹き飛ばされた


『いったぁ…何すん…!』


文句を言いかけた所で [ガチャン]と目の前の扉は閉じて、施錠音がした


『え!?な、ちょ』


ウマ子「ぬははは、ぬかったな 茱萸木!!その部屋で よぉくにーにとお喋りしたらええ!」


『は??にーにて…』


コージ「おお、茱萸木 久しぶりじゃのう」


『は??コージさん?何で?』


コージ「うんむ、ワシもよォ分からんが ウマ子に待っとれと言われてな」


『わっけ分かんねー!!ちょ!!コラ!!ウマ子!!開けなさい』ドンドン


コージ「ウマ子いわく、ワシが茱萸木と話し合いをして、納得せんと解放してやれんらしい」


『ますます訳分からん!どーゆーシステム??なんなの!!』


コージ「まぁまぁ、茶でも飲まんか」そっ


『………コレ、なんて[○○しないと出られない部屋]??』


コージ「どうじゃ、最近。デスクワークには慣れたかの?」


『上司の面談みたい…』


コージ「そんな はぶてんといて…ホレ、もみじまんじゅう」


『話に詰まるとおやつに頼るのオカンみたい』モグモグ


コージ「しっかり食うとるじゃないか…
お、今日の耳飾りは初めて見るのう」


『まぁね…何よ、変??』


コージ「んにゃ、似合ーとる。茱萸木はそういう色味が似合うからのぅ」


『…っ』ドキ…


[似合う]って言ってもらえて、不意に鼓動が揺れた

ちゃんと…見ててくれてるのかなって錯覚しちゃう
この職場、無骨な男の人ばっかだから、ちゃんと褒めてくれる人も居ないし、ちょっとときめきに飢えてるのかも知れない

こんな人にドキッとしちゃうなんて


自分が恨めしいけど、この人 顔は良いんだよね
背も高いし…

って何考えてんの、私
これじゃウマ子の思うツボじゃん


『コージさんこそ、ちょっと髪伸びたよね』


コージ「んー、そうじゃな…整えに行く暇も無ぅての」ガハハ


『そっちのほうが似合うんじゃない?』


コージ「そうか?じじむさく無いか…」


『ワイルドで私は好き、かも…』


さっきドキッとさせられた仕返しに 伏し目がちに[好き]というワードを強調してみた

チラッと彼の方を確かめてみると


コージ「そ、そらぁ…嬉しいのう!」


『…ッッ』ドキッ


照れた様に頭をガシガシ掻いて 視線を泳がせる彼
心なしか 耳が赤いみたい

あまりに初心に見えて 不覚にもまた私はときいてしまった
それも、今度はちょっと強めに…


『くっそ……これじゃウマ子の思うツボだってば…』ぶつぶつ


コージ「ウマ子とは 仲良くしてくれとるようじゃの」


『…腐れ縁だよっ』


コージ「ははは、腐れとっても縁は縁じゃ。仲良ぅしてくれとるのもお前の思いやりじゃしの」


『……恥ずかしげも無くそんな事 言い出すし』


コージ「んー…茱萸木には感謝しとる。ありがとうのォ」


『…』


コージ「アレと仲良く出来るオナゴはそう多くないしのう」


『まぁね、コージさんがお嫁さん貰うときは大変だね』


コージ「ほうじゃのー…茱萸木が嫁に来てくれたら助かるんじゃがのう」


『…………………!!!???』


コージ「……………はっ!!!?い、いや深い意味は無くて…」あたふた


『そ、そうだよね アハハ、私なんかはコージさんの好みのタイプじゃないしねぇ アハハ』


コージ「……………いや?そういう訳でも無いが…」


『い、いや そこは一回否定したんだから、ちゃんと否定し続けなよ…』


コージ「い、いやぁ 本当の事じゃけん…」


この人、嘘が得意じゃないみたいだよね
ほんと 聞いてて恥ずかしくなるなぁ

でもちょっと可愛いというか…
いやいやいやいや
待て待て私!!

これじゃウマ子のいいように…
ダメダメ!!
早くココから出なきゃだってば!!


end

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