☆クラシカ口イドの小説(長編)
青い青い水族館2(彼目線)
『良い人ですね、ベトさん』
シュー「…」
シュー「自分が想いを寄せる女性が 私の崇拝する先輩を良く思ってくれるのは ありがたい事です」
シュー「しかし…それ以上の感情を覚えられるのは…困りますからね?」
『…』
『シューさんて、可愛いんですね』
シュー「わわっ」
突然の抱擁に驚き 目を白黒させてしまう
弱気な姿勢を見せてしまったかと後悔したが、解り合うには大事なことだ
ましてや コミュニケーション不足が招いた事態だとしたら
ここは一つ、意思表示を見せておくべきか…
シュー「 忍路殿」
『え?』
彼女と向き合い すいっと 顎を持ち上げ 静かに口付ける
触れるだけの 唇の感触を味わうだけのキス
『━ッッ…ぁ…』
なのに、彼女の漏れる吐息を聞いて 胸が揺れる
ダメだ
これ以上してしまうと…情欲に意識を巣食われたいかがわしい口付けになってしまう…
忍路殿との折角のデートなのだから
奥ゆかしい 上品なものに留めておかねば…
『ん…シューひゃん…』
嗚呼 耳の奥に残る
なんて甘い声
ダメだダメだダメだ
しかし 瞼を薄く開けば
美しい緋色の頬に、ひそめた眉
くぅ…………………
『は…ァ、シューさん?』
シュー「ダメ…だ…本格的にお腹が空きました」
『は、はい…じゃ、い、行きましょ…』
シュー「貴女が食べたくて……仕方ありません……」
『…!!』
シュー「…」
シュー「あっ!?わ、私は何という破廉恥な事をををを!?これではモーツァルトと同じではないか!下品だ!下品すぎる!」
『あ、あの…』
シュー「すみませんすみませんすみません」
『私のお部屋で……続き、します?』
シュー「…………!!!!」
ダメだ
やはり私には
些か刺激が強すぎる…
『ちょ、シューさん?うずくまってどうしたんですか?具合悪いんですか?』
本当に…どうしてくれようか…
end
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