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☆クラシカ口イドの小説(長編)
horror mirror(P!nk)
お買い物を終えて一段落した時
勢いのある声が、私を呼ぶ。


モツ「忍路!あっちに変なモノがあるんだよね!何なのか知らない?見に行こうよ!」


『へ?変なモノって、何です?』


モツ「とにかく変なモノなんだよ!着いて来て!」


走り出したモツさんの後を小走りで追うと、ちょっと進んだ所に廃屋があった
古い民家のようで、庭に通じる通り道は草木が覆い茂り 見通せない。


『うわ、廃屋かな…
モツさん、こういう所は勝手に入ったりしちゃダメですよ?』


モツ「入ってはいないよ。ほら、そっちの端の方に小さな…鳥の巣箱みたいのがあるじゃん?それ 何?」


『え?巣箱?』


廃屋のドアの横、確かに小さな 箱状のものがあった

犬小屋…鳥の巣箱…確かに 何かを小動物でも入れそうな、家のような形状だ。

私は触りはしないけど、その奥を恐る恐る 覗いてみると 小さなお皿と 御札が…………


『ひえぇぇぇぇぇ!!!モモモモツさん!!コレ駄目!ホラーなヤツじゃないですか!!??』


モツ「えっ これ、ホラーなの??怖いモノなの?」


『だだだって 中に御札!オフダ!』


モツ「へー」


モツ「じゃあ僕もオフダ、作って入れてみよーっと!」グイグイ


『ギャー!?モツさん!?』


モツ「え?」


『落書きをぐしゃぐしゃにして巣箱に突っ込んじゃダメですよ!』


モツ「えー?そうなの?
てゆーか オフダって何?」


『もう!オフダっていうのは 悪いお化けを封じ込めておく為のアイテムであって!此処、みだりに立ち入っちゃいけない所なんじゃないですか!?』


モツ「んー よく分からないけど、飽きちゃった。お腹減ったから、音羽館に戻るね」スタコラ


『キャー!!一人にしないで!』

『あ、えっと、神様仏様、お騒がせしてご免なさいご免なさい!』ペコペコ

『待ってよ モツさーん!!』タタタタ


━━━━━その夜から


変な夢を見るようになったのです…


フラフラと歩いた夢の中
私は知らない家の中に居る
古い家みたい

年季の入った分厚いテレビ、低めのテーブルに置かれた急須や湯飲み、
掛け時計、電気スタンドや襖も、赤茶色く錆びてる…

そして 壁にひっそりと貼り付けられた、丸い鏡

真っ黒な鏡


その壁は見てはいけない、気がする
その 暗い色の鏡…
縁取りも 経年劣化だろうか、鈍い色で
暗い暗い 赤黒い鏡…


だけど どうしても 目が誘われる

見てしまいそうになる…見なきゃ…いけない気がする

どうしても、見た い…

その鏡の奥には 得体の知れない、何かが こちらを伺っているのに…

私は、鏡の奥から 見詰められている

何者からか…なの に
その鏡、鏡鏡カガミ、鏡が 見た━━━い…



━━━

━━━『嫌ッッ!!!』バッ


そこで、目が覚める。





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あきゅろす。
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