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☆クラシカ口イドの小説(長編)
a fever(悪戯)2
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『モツさん、お酒強いですね…いーなぁ』


モツ「忍路はね、飲み慣れてないだけだよ」


『モツさんは飲み慣れてるの?』


モツ「僕は冷蔵庫の缶チューハイやビールをねー」


リスト「あんただったのね?私の買い置きを勝手に飲んだの!」


モツ「おっと……エヘヘ、ごめんなさぁい」


リスト「んもー…って、あら?」


『』くたぁ


リスト「あらあら 忍路ちゃん」


バッハ「そろそろお開きかな」


バッハさんが静かにそう言った時には 既に私の意識は夢心地だった

支払いを済ませて、車の手配をしてくれたバッハさんには 迷惑を掛けた

後でお礼に伺わないと…と
罪悪感や安心感をまとめて 心に誓う

程なくして、バッハさんの送迎車に押し込められて 私はモツさんの隣に座る

barに居たときよりも モツさんと近い
漂う酒気
あまり汗っぽくはないな
柔軟剤くらいのふわりとした匂いがする
男性らし過ぎない、中性的な 不思議な感覚

車内の狭さで モツさんの体温を感じながら、ドキドキしてしまう

あれだけお酒を飲んでいたにも関わらず 彼の息遣いは普段と変わらず、ケロリとしたもので
チラッと 顔色を伺っても 少しだけ眠そうかな、という印象だった。


バッハ「到着したぞ」


モツ「フフフ、忍路ってば お酒、弱いの 可愛い」


『私の中の酔っぱライヤーが暴れてますぅ』ウーン


リスト「質の悪い酔っ払い達ねぇ…」


モツ「今夜は僕の部屋までエスコートしちゃおっかなー」


リスト「コラコラ、ダメに決まってるでしょ」


そんな声を聞きながら、私はどうやら うとうとと意識を沈めてしまったみたいだ


━━━
彼目線
━━━


音羽館到着後、車内で眠りこけていた忍路を 抱き起こそうとした時


バッハ「…モーツァルト」


モツ「僕が連れて行くよ」


リスト「大丈夫なの?」


モツ「忍路、軽いから大丈夫ー」


リスト「忍路ちゃんを落とすんじゃないわよ」


お酒の入った体は少し重たいけど、忍路をお姫様抱っこ出来るチャンスは逃がしたくない


僕の胸に 身を預ける忍路なんて中々見られないし
フフフ 可愛い寝息


この音羽館に住んでいる、兄妹 家族とも言える存在なんだけどな━━━


忍路の部屋に入り 彼女を起こさないよう そっとベッドに横たえる


モツ「僕、ちゃんとお姫様抱っこ出来たよー?偉い?」


彼女の頭を撫でて 一人 呟く


モツ「無防備…」クスッ

「僕…君を抱っこできるくらいには 男の子なんだけどな…?」


夢の中、ふわふわした意識に居るのかな
君は笑う


『モツさん…』ムニャ


モツ「……僕もココで寝ちゃお♪」


忍路のベッドに転がり、リラックスする


モツ「大丈夫、靴も帽子も脱いでるよ」

「あ 手は繋がせてね」


君の手を握り、満たされた気分で目を閉じるんだ


モツ「良い夢を」


そんな呪文を掛けて


忍路
忍路

良い 夢を


end




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